1998 Fiscal Year Annual Research Report
先天性心疾患に合併する肺高血圧症発生に血行力学因子が果たす役割の解明
Project/Area Number |
09470177
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳澤 正義 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90049031)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賀藤 均 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70214393)
安藤 譲二 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20159528)
|
Keywords | 肺高血圧 / 血管内皮細胞 / ずり応力 / 伸展張力 / 分子生物学 |
Research Abstract |
平成10年度の研究計画に基づき、血管内皮細胞に対する負荷実験を行い下記の結果を得た。 1. ヒト臍帯静脈由来内皮細胞(HUVEC)を弾性円筒管内に培養し、灌流装置に装着後下記の3条件を組み合わせ負荷実験を行った。 shear stress:0.3,7,15[dyn/cm^2] cyclic stretch:0,10,20[%] mean pressure:0,40,80[mmHg] 24時間負荷終了後Total RNAを抽出し、RT-PCR法によりeNOS,ET(PPET)のmRNAレベルの変化を検討した。 (1) eNOSのmRNAレベルはshear stressによりcontrolの2倍(7[dyn/cm^2]),4倍(15[dyn/cm^2])に増加したが、stretch,pressureでは変化しなかった。 (2) ETのmRNAはshear stressによりcontrolの80%(7[dyn/cm^2]),60%(15[dyn/cm^2])に低下した。逆にpressure(80mmHg)、stretch(20%)では約1.5倍に増加した。shear stress,stretch,pressureを同時負荷すると各々の効果が抑制されcontrolの99%となった。 2. ET転写開始点上流-3.7kb断片をpGL3e Luciferase vectorに挿入。HUVECへ導入後、shear stress 15[dyn/cm^2],pressure 160[mmHg]で負荷実験後、luciferase assayを行い転写活性を検討した。ET転写活性はshear stressにより約80%になり、pressureにより約1.4倍に増加した。
|