2000 Fiscal Year Annual Research Report
先天性心疾患に合併する肺高血圧症発生に血行力学因子が果たす役割の解明
Project/Area Number |
09470177
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
賀藤 均 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (70214393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 譲二 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20159528)
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Keywords | 肺高血圧 / 血管内皮細胞 / ずり応力 / 伸展張力 / 分子生物学 / コンプライアンス |
Research Abstract |
平成12年度の研究計画に基づき、血管内皮細胞に対する負荷実験、心臓カテーテル検査における圧波形解析を行い下記の結果を得た。 1.拍動流に対するヒト臍帯静脈由来内皮細胞(HUVEC)NO,ET産生能変化を検討するためにHUVECを弾性円筒管内に培養し、灌流装置に装着後、ずり応力7[dyn/cm^2]、平均内圧80[mmHg]の定常流で一定の伸展張力10%の場合と、拍動流で10%伸展張力を負荷実験を施行した。24時間負荷終了後Total RNAを抽出し、RT-PCR法によりeNOS,ETのmRNAレベルの変化を検討した。eNOSのmRNAレベルはshear stressによりcontrolの2倍に増加したが、定常流と拍動流で有意差は認めなかった。 2.心臓カテーテル検査で得られた肺動脈拡張期圧波形からWindkessel modelを応用し肺動脈コンプライアンス(Cp)を算出した。Cp正常値は1.53±0,17[mL/mmHg/m2]であり、ASD症例で1.91±0.10、VSD症例で1.70±0.10、VSDPH症例で0.59±0.06、とPH群で有意に低値を示した。VSDPH術後は肺血管抵抗は高値を持続したが、Cpは正常化を認めた。
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Research Products
(1 results)