1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470198
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
米倉 義晴 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (60135572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 哲人 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 助手 (80200294)
定藤 規弘 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 講師 (00273003)
藤林 康久 京都大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (50165411)
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Keywords | ドパミン / シナプス機能 / 脳機能画像 |
Research Abstract |
本研究は、PETやSPECTによるヒトの脳内ドパミンシナプス機能の定量的測定法の確立をめざして、用いる標識リガンドの特性を考慮した数学モデルの設定と、これらのモデルに基づく解析法の開発、さらに臨床的に利用できる簡便な解析法を考案し、その妥当性について検討するものである。3年間の研究計画の初年度にあたる本年度は、ヒト脳のSPECTデータの定量的解析法の開発研究と、小動物における脳のスライスを用いた実験系を確立するための基礎的研究を行った。 1.SPECTによる受容体機能の定量的解析 ドパミンD2受容体に特異的な結合を示すベンザマイド系薬剤であるヨードベンゾフラン(IBF)のヨウ素123標識リカンドを用いて得られたヒト脳における動態SPECTデータに基づいて、1)動態SPECTと動脈血入力関数を用いるコンパートメント解析、2)後頭葉を参照領域として動態SPECTデータを用いるコンパートメント解析、及び3)特異的結合と参照領域の比を利用する簡便法について検討した。その結果、特異的結合/参照領域比はコンパートメント解析の結果とよく一致し、臨床的に利用きる簡便な定量法と考えられた。 2.脳スライスによる基礎的検討 ラット脳の新鮮切片を用いて標識薬剤の動態をイメージングプレートにより測定するダイナミックポジトロンオートラジオグラフィ法を確立するために、実験システムの基礎的検討として、グルコース代謝を指標として、酸素分圧などの生理的条件の変化や種々の薬剤の影響について検討した。本実験系は、長時間安定した代謝を示すか、20分以上の低酸素状態では不可逆的な障害を来すことが明らかになった。
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Research Products
(1 results)