1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小島 卓也 日本大学, 医学部, 教授 (40014203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 英介 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50242186)
有波 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)
松浦 雅人 日本大学, 医学部, 助教授 (60134673)
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Keywords | 精神分裂病 / 探索眼球運動 / 連鎖解析 |
Research Abstract |
これまでに、研究の趣旨に同意が得られた15組の精神分裂病患者とその家族(同胞および両親)に対し、日本大学医学部精神神経科にて探索眼球運動検査と採血(遺伝子解析用)を行った。患者と家族に対してDSM-IVに基づいた詳細な面接を行い、精神疾患の有無と診断について評価した。探索眼球運動の記録はビデオテープに保存してあり、そのデータをもとに東京医科歯科大学にて現在解析中である。解析は、我々れ開発した解析装置を用いて半自動的に行う。採取した血液は、日本大学医学部精神神経科にて-80℃のデ-プフリーザに保存されている。このようにすれば白血球核内のDNAは半永久的に保存できる。保存された血液は、随時、筑波大学基礎医学系遺伝医学教室に送られ、連鎖解析のための準備が行われている。輸送に関しては、凍結したままの状態で行われるため、DNAが損傷されることはない。 現在、日本大学医学部精神神経科の関連病院に検査の依頼をしており、いくつかの病院から同意を得ている。探索眼球運動の検査装置は、比較的コンパクトで持ち運びが可能である。協力が得られる施設があれば、そこまで出向いて簡単に検査と採血が行なえる。従って、今後はさらに多くの対象の協力が得られる予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小島卓也: "精神分裂病の精神生理学" ブレインサイエンス. 8(4). 369-377 (1997)
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[Publications] 小島卓也: "精神分裂病の異種性をどう考えるか" 精神科治療学. 12(6). 659-666 (1997)
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[Publications] 田辺英一、小島卓也ほか: "精神分裂病の異種性に関する研究 探索眼球運動を用いた、遅発分裂病と若年発症分裂病の相違" 日大医学雑誌. 56(11). 580-590 (1997)
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[Publications] 高橋彰久、小島卓也: "分裂病の疫学研究が示唆するもの" 精神科治療学. 12(5). 467-471 (1997)
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[Publications] 松島英介: "精神分裂病の生物学的、遺伝的マーカーは存在するか?" 精神科治療学. 12(6). 645-656 (1997)
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[Publications] Arinami T et al.: "A functional polymorphism in the promoter region of the dopamine D2 receptor gene is associated with schizophrenia." Hum Mol Genet. 6. 577-582 (1997)