1997 Fiscal Year Annual Research Report
新たなストラテジーを用いたインスリン非依存性糖尿病遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
09470220
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池上 博司 大阪大学, 医学部, 助手 (20221062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 義彦 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | 多因子疾患 / 遺伝 / 糖尿病 |
Research Abstract |
多臓器にわたり多彩な病態を示すインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の疾患感受性遺伝子をクローニングすること目的として、遺伝背景が均一でありかつヒトNIDDMの優れたモデル動物であるNSYマウスを用いた大規模交配実験を施行し、疾患感受性遺伝子のマッピング・クローニングを進めた。 NSYマウスとコントロールマウス(C3H/He)を用いた交配実験によりF1,F2マウスを合計307匹作製し、各週齢毎のipGTT、インスリン値、身長、体重、脂肪量の表現型を解析した。耐糖能が最も悪い50例と最も良い50例を用いてゲノムワイドの一次スクリーニングを行い、少なくとも3つの疾患感受性遺伝子が異なる染色体上に存在することが示唆された。そこで、これらの遺伝子領域のさらに密なマーカー(<10cM間隔)で307匹の全動物を対象に連鎖解析を行い、MAPMAKER-QTLソフトウェアを用いた量的形質のマルチポイント連鎖解析を行った結果、Nidd1(lod score9.5),Nidd2(lod score 4.3),Nidd3(lod score3.2)の存在が確認された。Nidd1はインスリン分泌、Nidd2,Nidd3はインスリン抵抗性を介して耐糖能障害に関与することが示唆された。さらにNidd3は腹腔内脂肪蓄積にも関与することが明らかとなった。今回マップした各Nidd遺伝子をクローニングすることによりによりNIDDMの予知、予防が可能となるのみならず、すでに発症している患者の原因治療をも可能となり、悲惨な慢性合併症の撲滅に結びつくことが期待される。
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[Publications] Shen,G-Q: "Asp905Tyr polymorphism of protein phosphatase 1G subunit gene in hypertension" Hypertension. 30. 236-239 (1997)
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[Publications] Kawaguchi,Y: "Insulin gene region contributes to genetic susceptibility to,but may not to low incidence of,insulin dependent diabetes mellitus in Japanese" Biochemical and Biophysical Research Communication. 233. 283-287 (1997)
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[Publications] Fujisawa,T: "Meta-analysis of association of insertion/deletion polymorphism of ACE gene with diabetic nephropathy and retinopathy" Diabetologia. 41. 47-53 (1998)
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[Publications] Fu,J: "Association of distal chromosome 2q with IDDM in Japanese subjects" Diabetologia. 41. 228-232 (1998)