1998 Fiscal Year Annual Research Report
腎機能関連蛋白の遺伝子発現調節に関する研究(副題:腎に発現する受容体,チャネル,トランスポーターの機能発現に関する検討)
Project/Area Number |
09470236
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 和久 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (40260426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 明 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90270834)
伊藤 貞嘉 東北大学, 医学部, 教授 (40271613)
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Keywords | トロンボキサン受容体 / トロンボキサン合成酵素 / PPAR / サイトカイン / アンジオテンシン受容体 / Naトランスポーター / ギテルマン症候群 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
本年は腎機能調節蛋白として、トロンボキサン(TX)受容体および合成酵素遺伝子、アンジオテンシン受容体遺伝子およびサイアザイド感受性Na-Clトランスポーター(TSC)遺伝子に焦点をあてた研究成果がある。 1)TX受容体遺伝子:我々が既にクローニングした算受容体cDNAの構造を利用してその遺伝子の5′-flanking領域をPCR法にてクローニングした。血管平滑筋においてこの領域には転写活性があり、グルココルチコイドやIL-6に反応し転写活性が刺激された。また、TX受容体mRNA発現もIL-6により上昇した。このように、TX受容体遺伝子の機能的転写発現調節領域をクローニングした。更に、この遺伝子調節に関与する転写因子としてPPARに着目し、これがTX遺伝子において負の転写活性を有することを報告した。 2)rx合成酵素遺伝子:この5-flanking領域をPCR法にてクローニングし、TX受容体遺伝子発現調節と同様の研究を実施している。算合成酵素はマクロファージ、血管平滑筋、血管内皮細胞に発現しており、これらにおける遺伝子発現の転写機構をPPARとの関係で検討した。その結果、PPARによってTX合成酵素遺伝子転写は血管平滑筋および内皮細胞においては刺激され、一方、マクロファージでは抑制されることが明らかとなった。 3)アンジオテンシン受容体:PPARやインターフェロンによる遺伝子転写調節機構について検討をすすめ、これらによって遺伝子転写が抑制されることが明らかとなった。 4)TSC遺伝子:家族性ギテルマン症候群において我々が見出したL623P変異によって、この蛋白の機能抑制が見られることを哺乳細胞発現系において明らかとした。また、この機能的遺伝子転写領域をクローニングし、発現調節の検討を実施している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Takahashi N,Takeuchi K,et al.: "Structure and function of the 5'-flanking region of rat thromboxane receptor gene." Biochem Biophys Res Comm. 244. 489-493 (1998)
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[Publications] Sugawara A,Takeuchi K,et al.: "Characterization of mouse retinoid X receptor(RXR)-β gene promotor:negative regulation by tumor necrosis factor(TNF)-α." Endocrinology. 139. 3030-3033 (1998)
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[Publications] Surawara A,Takeuchi K,et al.: "Negative regulation of rat thromboxane receptor gene by 15-deoxy-delta12,14-PGJ_2 and troglotazone by activationg PPAR-γ in vascular smooth muscle cells" J Am Soc Nephrol. 9. 358A (1998)
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[Publications] Taniyama Y,Takeuchi K,et al.: "Functional expression of human thaizide-sensitive Na-Cl cotransporter in mammalian cells." J Am Soc Nephrol. 9. 146A (1998)
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[Publications] Kato T,Takeuchi K,et al.: "Transcriptional down regulation of vascular angiotensin AT1a receptor gene expression by interferon-γ." J Am Soc Neprhol. 9. 355A (1998)
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[Publications] Ogawa S,Takeuchi K,et al.: "5-HT_2 receptor blockade reduces thromboxane A_2 biosynthesis and improved microalbuminuria and peripheral blood flow in NIDDM patients." J Am Soc Nephrol. 9. 121A (1998)
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[Publications] 竹内和久: "病態高血圧学" メジカルレビュー, 41-56 (1998)
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[Publications] 竹内和久: "病態高血圧学" メジカルレビュー, 71-94 (1998)