1998 Fiscal Year Annual Research Report
肝・小腸移植前処置としてのドナーAlloおよびXeno抗原によるmicrochimerismの解析
Project/Area Number |
09470252
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田代 征記 徳島大学, 医学部, 教授 (30040249)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 秀則 徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (60274213)
原田 雅光 徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (60263828)
余喜多 史郎 徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (40166864)
姫野 國祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
|
Keywords | 小腸移植 / GVHD / リンパ球混合培養試験 / FK506 |
Research Abstract |
移植小腸グラフトおよび移入脾リンパ球のドナーにBN(RT1^n)ラット、レシピエントにLiwis(RT1^1)ラット、Third partyにWKA(RT1^K)ラットを使用し、異所性小腸移植を作製した。移植脾中、ドナーリンパ球を門脈内(PV)、全身静脈内(SV)に投与し、免疫抑制剤としてFK506(0.5mg/kg/day)を解析当日より4日間投与する群を作製した。A群:無処置群、B群:PV(BNリンパ球1×10^8)およびFK506投与、E群:PV(WKAリンパ球1×10^8)およびFK506投与、F群:SV(BNリンパ球1×10^8)のみ、G群:SV(BNリンパ球1×10^8)およびFK506投与。これら7群について移植グラフトの拒絶反応発現、レシピエントのGVHD発現を観察し、C群、D群には、移植後7日目にグラフトの組織学的評価、免疫学的検索としてのリンパ球混合培養試験(HCR)を施行した。 (結果)1.B,F,G群:致死的GVHDを発現。 2.C群:グラフト生着延長は認めず。 3.D群:グラフト生着の延長、およびレシピエントの生存期間も延長。 術後7日目の病理組織所見で、D群の拒絶発現が軽度。 (結論)1.小腸移植において、術中ドナーリンパ球の門脈内移入、およびFK506短期間投与により致死的GVHDを防止し、グラフト生着期間およびレシピエントの生存延長を認めた。 2.免疫学的検査結果から、ドナー特異的寛容の可能性を検証し、適切な免疫抑制の併用により門脈は小腸移植においてドナー特異的抗原の安全な移入経路であることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)