1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470292
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山下 純宏 金沢大学, 医学部, 教授 (90026948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立花 修 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (40211362)
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Keywords | 神経膠芽腫 / アポトーシス / CPP32 / PARP |
Research Abstract |
悪性神経膠腫の細胞株にたいして低酸素状態では細胞死を誘発することができなかったため、抗癌剤による細胞死誘発をおこなった。CDDPとVP16、ACNUを使用した。細胞死誘発カスケードとしては、まずCPP32の蛋白レベルの過剰発現がみられ、次に活性化がおこり、PARPの切断、その後にアポトーシスをきたすことが同定できた。この経路はCDDPにおいて著名であり、p53の点突然変異の有無とは無関係であった。抗癌剤投与によるアポトーシス誘発においては、細胞株ではFas-FasL経路によるautocrine-paracrine suicide mechanismは機能しないこともわかった。一方、ICH-1はCDDP投与後から少し増加する傾向は示したものの有意差はみられなかった。手術摘出標本では活性型のCPP32が壊死巣周囲にみられたことにより、悪性神経膠腫の細胞死には、最終的にはCPP32の活性が生じ、その後PARPの切断などによるDNA修復蛋白の障害を生じ、アポトーシスが発生すること推定された。
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