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1997 Fiscal Year Annual Research Report

脳動脈瘤の成長・破裂に至るメカニズムと血管作動因子・成長因子・線溶系因子の役割

Research Project

Project/Area Number 09470303
Research InstitutionKinki University

Principal Investigator

種子田 護  近畿大学, 医学部, 教授 (10236713)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 朝井 俊治  近畿大学, 医学部, 講師 (20248008)
片岡 和夫  近畿大学, 医学部, 助教授 (10221178)
Keywords脳動脈瘤 / 動脈硬化 / 細胞外マトリックス / macrophage / protease
Research Abstract

診断技術の進歩に伴い未破裂動脈瘤の治療の機会は増加している.未破裂動脈瘤の治療方針の確立のためには,動脈瘤壁が破綻にいたるメカニズムを解明しなければならない。脳動脈瘤手術時,動脈瘤を摘出し,動脈瘤壁の病態を抗平滑筋抗体,抗collagen抗体,抗macrophage抗体,抗白血球抗体,抗cathepsin D抗体,抗cathepsin G抗体を用いた免疫組織化学染色法にて検討した.さらに動脈瘤器官培養を行い,動脈瘤の血管生物学的特性を検討した.組織学的検討では約70%の破裂例では動脈瘤壁にcollagen層は認めるが均一ではなくirregularで平滑筋細胞も乏しい傾向を示した.しばしば,macrophageおよびcathepsin Dは広範に存在した.白血球・cathepsin Gも動脈瘤壁に存在する例も認めた.残りの破裂例では動脈瘤壁はhyaline like structureに置き換わり著しい壁脆弱化を認めた.一方,多くの未破裂動脈瘤では平滑筋細胞を認め,collagen層もregularで,macrophageおよびcathepsin D,白血球・cathepsin Gいずれも乏しく,存在しても限局的であった.未破裂,破裂例ともにしばしば動脈硬化所見を認めた.培養実験では脳動脈瘤の発生,成長に関与しうるNO産生は一定の傾向は示さなかったが,動脈硬化性変化・炎症反応と関係する,細胞接着因子ICAM-1産生は破裂動脈瘤で有意に高値を示した.破裂動脈瘤では壁の脆弱化とともに壁への炎症性細胞反応・動脈硬化性変化が認められ,これらの病態が動脈瘤壁脆弱化に関与しうる可能性が明らかとなった.

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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