1997 Fiscal Year Annual Research Report
頭蓋顔面骨形成不全症の疾患部位における遺伝子発現の解析と、その治療への応用
Project/Area Number |
09470307
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅原 康志 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60260494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梁 淑姫 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
鈴木 康俊 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
多久嶋 亮彦 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | Endothelin-1(ET-1) / Endothelin-1 Knockout Mouse / In Situ Hybridization / ET-1 receptors(ETA and ETB) / Osteonectin(ON) / Osteopontin(OP) |
Research Abstract |
Endothelin-1(ET-1)は、血管内皮細胞由来の血管収縮因子として同定されたが、その他にも多彩な生物学的作用を持つことが近年報告されている。そのひとつとして、骨および軟骨の代謝に関わる作用があげられる。Endothelin-1 Knockout Mouseは栗原ら(1994)が確立したマウスであるが、この-/-homozygoteは著しい顔面骨の低形成を呈している。顔面骨においてosteogenic cellがET-1の標的細胞となっているのか、また骨形成にかかわる遺伝子がET-1の影響下にあるのか、といった点を検討するために、In Situ Hybridizationによって ET-1 receptors(ETAおよびETB)とBone Matrix Proteins(Osteonectin(ON)およびOsteopontin(OP))のmRNAの発現を調べた。胎生18.5日では-/-homozygoteと+/-heterozygoteのいずれにおいてもETAmRNAが顔面骨で強く発現していた。また顔面骨の低形成をにもかかわらず-/-homozygoteにおいてもONmRNAとOPmRNAは発現が認められた。以上のことからETAが頭部におけるET-1の作用発現に関与していることが示唆された。また、ONとOPがET-1によって発現制御を受けていないことが示された。
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Research Products
(1 results)