1999 Fiscal Year Annual Research Report
老化促進モデルマウスを用いた機械的刺激の骨量増加作用の機序についての実験的研究
Project/Area Number |
09470319
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
茨木 邦夫 琉球大学, 医学部, 教授 (00107187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 朝昭 琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (10264491)
大湾 一郎 琉球大学, 医学部, 助手 (80295310)
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Keywords | 老化促進マウス / 力学的負荷 / 骨形態計測 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
(1)in vivoでの実験結果 24週齢のSAM-P/6とSAM-R/1の右脛骨に4点曲げによる機械的刺激を加え、左右の脛骨を採取し、骨幹部横断面の硬組織標本を作製した。骨形態計測の手法を用いて、脛骨骨内膜面における相対的骨形成率(右脛骨の骨形成率-左の値)を測定したところ、SAM-P/6とSAM-R/1の両方で骨形成率の増加を認めたが、SAM-P/6よりもSAM-R/1で増加の度合いが大きかった。 (2)in vitroでの実験結果 2日齢のSAM-P/6とSAM-R/1の頭頂骨から骨芽細胞を分離し、培養液中でプラスチックに付着、増殖させ、confluentに達した後にプラスチックを4点曲げで弯曲させることによって細胞に機械的刺激を加えた。4点曲げによる機械的刺激によってSAM-R/1で発現され、かつSAM-P/6では発現されない遺伝子が存在しないかDifferential Displayの手法を用いて検討したが、このような遺伝子を確認することができなかった。 (3)まとめ in vivoでの実験結果は、SAM-R/1はSAM-P/6よりも機械的刺激に反応しやすいことを示唆している。これがどのような理由によるのか現在のところ不明であるが、老化促進マウスでは遺伝子のレベルで問題が生じている可能性が大きいと考えている。上記(2)と同様な実験をさらに行い、この点を解明したいと考えている。
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