1997 Fiscal Year Annual Research Report
L-type電位依存性Ca^<2+>チャンネルの全身麻酔機序への関与
Project/Area Number |
09470323
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
廣田 和美 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (20238413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 美穂子 弘前大学, 医学部, 助手 (30003411)
安沢 則之 弘前大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | 電位依存性カルシウムチャンネル / マイクロダイアリーシス / ノルアドレナリン / バルビチュレート / ドーパミン / カルシウムチャンネルブロッカー / ケタミン / プロポフォール |
Research Abstract |
[In Vitro]線条件スライスに、KCl40mM(ED_<50>)を投与して神経伝達物質noradrenaline(NA)およびdopamine(DA)を放出させ、各種Ca^<2+>チャンネル(VSCC)ブロッカー(L:nifedipine,N:ω-conotoxine GVIA,P:ω-Aga-IVA,P+Q:ω-conotoxine MVIIC),Cd^<2+>および各種静脈麻酔薬(ketamine、propofol、alphaxalone)が神経伝達物質放出に影響を与えるかどうかをみた。その結果、各種VSCCブロッカーにより、NA、DA放出はどちらも薬量依存的に抑制され、最大でL-ブロッカーで17-22%、N-ブロッカーで36-39%、P-ブロッカー、P+Qブロッカー、Cd^<2+>でほぼ100%抑制された。 一方、麻酔薬も濃度依存的に神経伝達物質放出を抑制し、NAおよびDAを50%抑制する濃度(IC_<50>)はketamine:913μM、653μM,propofol:244μM、140μM,alphaxalone:9.1μM、17.1μMまたIC_<25>はketamine:182μM、260μM,propofol:4.8μM、11.2μM,alphaxalone:1.7μM、2.8μMであった。PropofolおよびalphaxaloneのIC_<25>は臨床濃度であったのに対しketamineのIC_<25>は臨床濃度より高い濃度であった。 [In vivo]ラット大脳皮質にマイクロダイアリーシスプローベを置き、ketamine(腹腔内投与)麻酔中の神経伝達物質NA放出に変化が生じるか検討した。Ketamine投与量を0、1、10、100mg.kg^<-1>と増やすにつれ、大脳皮質でのNAの放出量はketamine 0 mg.kg^<-1>時を100%とするとそれぞれ132%、217%、403%と増加した。
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