1999 Fiscal Year Annual Research Report
シナプス前終末からの直接記録による、麻酔薬のシナプス伝達抑制作用の研究-哺乳類中枢神経シナプス前終末のパッチクランプによる電気生理学的研究-
Project/Area Number |
09470328
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
竹之下 眞 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00144486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野坂 修一 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80237833)
浅井 竜哉 福井大学, 工学部, 講師 (60291374)
内田 一郎 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00232843)
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Keywords | 前シナプス / シナプス終末 / 全身麻酔薬 / ハロセン / パッチクランプ |
Research Abstract |
[結果・経過] 3年計画の3年目が終了した。1-5%の全身麻酔薬ハロセンがシナプス伝達の内の後シナプス事象を示すepscを用量依存性に30-90%抑制することを既に報告したが、現在シナプス前終末のパッチクランプに難渋している。東京大学学の高橋教授の教室で手技を習得しつつある。現在までに予備的な結果として、2-3%ハロセンがpre-synaseのカルシウム・ナトリウム電流を抑制せず、5-6mV過分極させることを見いだした。また、福井大工学部の村瀬・浅井両氏との共同研究でハロセンのpresynapse抑制作用を電位色素を用いて検討し、1999末の国際麻酔メカニズムワークショップで発表した。 [方法] (1)台形体内側核(NMTB)スライス実験 生後10日-2週間のラット脳をセボフルレン麻酔下に摘出し、台形体内側核(NMTB)細胞を含む橋部のスライス切片(300μ)を作成し、95%O2+5%CO2を通気したリンゲル液中で37℃・1時間インキュベートした。次にノマルスキー検鏡下、台形体内側核細胞周囲のシナプス前終末を直視下に同定し、ホールセルパッチクランプし、-70mVに電位固定した。ピペット内液には5mMQX314を含んだ。 (2)ラット脊髄スライス実験 生後2週ほどのラット脊髄をエーテル麻酔下に摘出し、スライス切片(400μ)を作成、電位感受性色素(RH482)で20分間染色した後、95%O2+5%CO2を通気したリンゲル液を灌流した。脊髄後根を吸引電極に固定し、電気刺激を与えた。光吸収量の変化を高速カメラシステムで記録した。さらにハロセンを含んだリンゲル灌流下でも同様の実験を行った。
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Research Products
(1 results)