2000 Fiscal Year Annual Research Report
アナフィラキシー発症時の病態形成のメカニズムと治療法の解明
Project/Area Number |
09470336
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Research Institution | JUNTENDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
光畑 裕正 順天堂大学, 医学部, 講師 (70108934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 仁 自治医科大学, 医学部, 助手 (20260838)
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Keywords | アナフィラキシー / 気管支けいれん / プロポフォール / セボフルレン |
Research Abstract |
1.方法:実験動物を4群にわけ、それぞれ心拍数、平均動脈圧、中心静脈圧、肺抵抗、動肺コンプライアンスを測定した。実験群1:ショックモデルに生理食塩水を投与し対照群とした;実験群2:抗原投与によりショックを作成し、吸入麻酔薬セボフルレン1MACを投与した;実験群3:抗原投与によりショックを作成し、静脈内麻酔薬プロポフォール10mg/kg/hを投与した;実験群4:抗原投与によりショックを作成し、静脈内麻酔薬プロポフォール40mg/kg/hを投与した。 2.結果:対照群に比較して、セボフルレン群、プロポフォール群とも肺抵抗、動肺コンプライアンスの変動を減弱させた。セボフルレン群とプロポフォール群とには有意差が見られなかった。用量依存性を検討するための第3群と第4群の比較では、第4群の投与量40mg/kg/hでは循環抑制が強く死亡例が多く、統計学的検討ができなかった。 3.結論:静脈内麻酔薬プロポフォールは、吸入麻酔薬セボフルレンと比較して、アナフィラキシーショック時に発症する気管支痙攣に対して同程度の気管支拡張作用を示した。気管支痙攣に対するプロポフォールの作用は明確にできなかったが、更なる検討が必要である。
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