1997 Fiscal Year Annual Research Report
腎へのHepatocyte Growth Factor遺伝子導入への基礎的研究
Project/Area Number |
09470346
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松宮 清美 大阪大学, 医学部, 講師 (90243237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 雅哉 大阪大学, 医学部, 助手 (70273688)
高原 史郎 大阪大学, 医学部, 講師 (70179547)
奥山 明彦 大阪大学, 医学部, 教授 (20093388)
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Keywords | HGF / 腎再生作用 / 遺伝子導入 / HVJリポゾーム / SHRラット |
Research Abstract |
1.HGF腎再生作用の確認 HGF腎再生作用をin vivoで確認するために、SHR ratにおけるタクロリムス腎毒性の系を用いて検討を行った。SHR ratにおけるタクロリムス腎毒性に対するHGFの腎保護作用、尿細管再生作用については、一部の研究を終了し現在投稿中(Transplantation Internationalis)である。実際には、タクロリムス投与により片側腎摘除後のSHRラットに腎機能障害を生じせしめた。摘除腎動脈断端より残腎動脈にcannulationを行い浸透圧ポンプに接続し、HGFを持続的にrhHGFを腎動脈内投与することによって、腎機能障害を軽減できることを確認した。 2.ラット腎阻血による腎障害モデルの作成 ラット腎障害モデルの作成のために、腎阻血のみではなく5/6腎摘除腎不全モデルの開発も合わせて施行した。 1)5/6腎摘除不全モデル 基礎実験を終了し、腎不全を生じうることを確認した(未発表)。片側腎摘除後に、対側腎動脈の腎内分枝を結紮することによって腎機能障害を生じえた。 2)腎阻血モデル 基礎実験を終了し、阻血時間と腎機能の推移について確認し、腎不全モデルとして利用可能であることを確認した(未発表)。 3.リポゾーム法による腎への遺伝子導入 Reporter geneを用いた腎潅流による遺伝子導入を試みたが、発現効率が良くないため一時中断している。このため、現在はまず筋肉内発現を目指し、HVJリポゾームを改良中である。具体的には、筋肉内で高発現、長期発現するとされている新しいvectorにHGFcDNAに組み込み、発現を検討中である。
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