1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470372
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
増田 游 岡山大学, 医学部, 教授 (90033414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 邦博 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (50284112)
西崎 和則 岡山大学, 医学部, 助教授 (90180603)
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Keywords | 遺伝子難聴 / 遺伝子マッピング / 連鎖解析 / 常染色体劣性遺伝 / 非症候群性難聴 / 第2番染色体 / イオンチャンネル / MyoIb |
Research Abstract |
我々は昨年度までの報告で、1)最初明らかな難聴が高音域に認められるが、2)経過観察中にしばしば急性の聴力低下を来たし、3)こうした急性増悪を反復しながら難聴が高度になってくる進行性難聴の病態をとる、という特徴的な経過を示す一家系について報告をしてきた。昨年度までの検討では、この家系は第2番染色体に連鎖することが示されたため、引き続き本年度もその詳細な解析を行った。さらに本家系の構成員を増やして検討したところ、D2S2380-D2S124-D2S2345-D2S335でのmultipoint LOD score analysisではD2S2345で最大LODスコア4.08(theta=0)が得られた。ハプロタイプ解析ではD2S2380からD2S335の間、約10cMの領域に遺伝子が存在することが推定された。この領域は細胞学的には2q24に相当する部位であることが推定されているが、この領域にはすでに多数のイオンチャネルがマップされており、こうしたイオンチャネルの一つが候補遺伝子であることが考えられる。また、ほぼ同じ領域に有毛細胞のチップリンクを形成するMYOIbに相同性を示すESTがマップされている。また、マウスで類似性のある染色体領域には、fidget(fi/fi)と呼ばれる常染色体性劣性遺伝を示すマウスの原因遺伝子がマップされており、こうしたマウスがDFNA16のモデル動物である可能性が示された。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] K.Fukushima(TomekMS): "Localization of a gene for otosclerosis to chromosome 15g25-g-26" Hum molec genet. 7(2). 285-290 (1998)
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[Publications] K.Fukushima(Zbar RI): "Passage to India:the search for genes causing autosomal recessive nonsyndromic hearing loss." Otolaryngol Head Neck Surg.118. 333-337 (1998)
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[Publications] K.Fukushima(Y.Orita): "Osteoma with Cholesteatome in the External Auditory Canal;A case report and literature review." Intern J Ped Otorhinolaryngol. 43. 289-293 (1998)
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[Publications] 福島邦博: "感音性難聴と遺伝子異常" 専門医通信. 56. 16-17 (1998)
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[Publications] K.Fukushima: "Cochlear implantation for symptomatic hereditary deafness" Acta Otolaryngol(Stockh)Suppl.(印刷中). (1999)
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[Publications] 西崎和則: "研修医のための耳鼻咽喉科・頭頚部外科学" 南山堂, 2 (1998)
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[Publications] 増田 遊: "耳鼻咽喉科・頭頚部外科学クリニカルトレンドPart2" 中山書店, 2 (1998)
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[Publications] 西崎和則: "耳鳴・難聴の診断と治療" 真興交易医書出版部, 13 (1998)
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[Publications] 福島邦博: "耳鼻咽喉科・頭頚部外科学クリニカルトレンドPart2" 中山書店, 3 (1998)
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[Publications] 福島邦博: "研修医のための耳鼻咽喉科学" 南山堂, 6 (1998)
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[Publications] K.Fukushima(Smith RJH): "Derelopments in Genetic Hearing Impairment" Whurr Publishers, 14 (1998)