1998 Fiscal Year Annual Research Report
網膜に特異的に発現している新規遺伝子のクローニングとその機能解析
Project/Area Number |
09470384
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
真島 行彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40157186)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大竹 雄一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30233159)
浅川 修一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30231872)
工藤 淳 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80178003)
|
Keywords | 網膜 / 遺伝子クローニング / ミオシリン / アミンオキシダーゼ / 緑内障 / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
1. 新規蛋白ミオシリンの解析 開放隅角緑内障の疾患遺伝子であるミオシリン遺伝子解析を100家系において行ったが、現在まで3種類の変異が確認されている。マウスミオシリンのホモローグを単離した。 2. 新規蛋白ISLRの解析 ISLRは網膜をはじめ心、腎、脊髄、卵巣、精巣等多くの組織でも発現が見られた。網膜では神経節細胞、視細胞での発現が確認された。染色体マッピング結果から、Bardet-Biedle病の候補遺伝子と考えられ、外国との共同研究で患者DNAを解析したが、変異は同定されなかった。 3. 新規蛋白網膜特異的アミンオキシダーゼ(RAO)の解析 抗RAO抗体による免疫組織染色法およびin situ hybridization法により、網膜内でのRAO遺伝子の発現をマウスを用いて調べた結果、網膜神経節細胞に発現していることが明らかになった。更に、マウスRAOホモローグを単離したので、今後はノックアウトマウスの作製を予定している。現在、RAO遺伝子変異を来す疾患は見つかっていない。RAOの機能としては、プトレッシンからGABAを合成する傍証が得られた。 4. 新規遺伝子のクローニング 2番染色体短腕に存在する新規クローンは、緑内障家系のマッピング結果とほぼ一致したためアメリカのグループと共同研究を開始した。
|
-
[Publications] Imamura Y: "Human retina-specific amine oxidase: genomic structure of the gene(AOC2),alternatively spliced variant,and mRNA expression in retina" Genomics. 51. 293-298 (1998)
-
[Publications] Takahashi H: "Mouse myocilin(Myoc)gene expression in ocular tissues" Biochem Biophy Res Commun. 248. 104-109 (1998)
-
[Publications] Mashima Y: "Identification of 4 novel mutations of the XLRS1 gene in Japanese patients with X-linked juvenile retinoschisis" Hum Mutation. (印刷中). (1999)
-
[Publications] Shinoda K: "Severe juvenile retinoschisis associated with a 33-bps deletion in XLRS1 gene" Ophthalmic Genet. (印刷中). (1999)
-
[Publications] 真島行彦: "緑内障遺伝子" 眼科. 40(8). 1057-1064 (1998)
-
[Publications] 真島行彦: "遺伝性網膜脈絡膜疾患の分子遺伝学 -疾患遺伝子同定の戦略-" 日本眼科学会雑誌. 103(3)(印刷中). (1999)