1999 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞形成におけるメタロプロテアーゼ・インテグリンファミリー蛋白質の機能
Project/Area Number |
09470404
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Research Institution | Nagasaki University School of Dentistry |
Principal Investigator |
加藤 有三 長崎大学, 歯学部, 教授 (20014128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 光枝 長崎大学, 歯学部, 助手 (20274665)
西下 一久 長崎大学, 歯学部, 助手 (20237697)
坂井 英昭 長崎大学, 歯学部, 助教授 (40225769)
坂井 詠子 長崎大学, 歯学部, 教務職員 (10176612)
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Keywords | 破骨細胞 / ODF / プロセッシング / メタロプロテアーゼ |
Research Abstract |
破骨細胞形成に関与する膜結合型ODF(破骨細胞分化因子)から遊離型ODFが生じるプロセッシング過程において、メタロプロテアーゼ・ディスインテグリンファミリー蛋白質(以下MDファミリー蛋白質と省略する)がどのように関与しているかを検討する目的で、遊離型ODFを検出することのできる系を確立した。ODFのおとり受容体であるOPGのC-末端にヒスチジンタグ(His6)を付加したリコンビナントタンパク質をバキュロウィルスを用いた発現系で大量調製し、OPG-His6を得た。このリコンビナントODF-His6をアガロースビーズに結合させ、ストローマ細胞株ST2の培養上清と作用させると、遊離型ODFを沈降させることができた。ODFの検出はODFのC-末端に対するペプチド抗体を用いたWestern blottingで行った。マウスの頭蓋骨から調整した骨芽細胞様細胞をvitamin D3で処理すると、膜結合型のODFの産生が認められた。しかし、この状態では培養上清中には遊離型ODFはほとんど認められない。一方、この細胞をホルボールエステル(PMA)とionomycinで処理すると、上清中に遊離型ODFが認められるようになった。遊離型ODFの産生はメタロプロテアーゼ阻害剤であるKB8301で特異的に抑制された。以上の結果は、破細胞形成の支持能のあるストローマ細胞において、膜結合型ODFはprotein kinase c活性化に伴い遊離型ODFを産生する。その産生はメタロプロテアーゼによる膜結合型分子の切断によることを示している。頭蓋骨由来骨芽細胞様細胞においてMDファミリータンパク質の発現をRT-PCR法で検討した結果、すくなくともTACE(ADAM17)とKuzbanian(ADAM10)のmRNA発現が認められた。
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[Publications] Kobayashi E.T.et al,: "Force induced rapid changes in cell fate at midpalatol suture cartilage of growing rats"J.Dent.Res. 78・9. 1495-1504 (1999)
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[Publications] Yasuda Y.et al.: "Role of N-glycosylation in cathepsin E: A comparative study of cathepsin E with distinct N-linked oligosaccharides and its nonglycosy lated mutant"Eur.J.Biochem. 266・2. 383-391 (1999)