1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470413
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白砂 兼光 九州大学, 歯学部, 教授 (30093420)
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Keywords | 唾液腺腫瘍 / 口腔ガン / プロテアーゼ / 癌浸潤 / 癌浸潤抑制 |
Research Abstract |
癌細胞の浸潤を制御している分子機構を解明し、positiveに働く経路を阻止することにより癌浸潤を抑制することは理論的に可能である。この着想の元に本研究では、口腔癌ならびに唾液腺癌細胞を用いて浸潤機構を解析してきた。最近得られた知見は以下のごとくである。細胞にTNF-αを添加するとin vitro浸潤モデル下での細胞浸潤が著明に促進された。そこでTNF-α添加による癌浸潤分子機構を解析すると、この過程には(1)NF-κBの活性化を介したメタロプロテアーゼ-9(MMP-9)分泌促進が強く関与していること、(2)NF-κBの上流シグナルにユビキチン/プロテアソーム系が関っており、(3)プロテアソームインヒビターで細胞を処理するとこれら一連のTNF-αによる癌細胞浸潤促進は完全に阻止されることなどが明らかにされた。一方、EGFの添加によっても癌細胞浸潤は著明に促進されるが、この促進作用にはウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ-(uPA)分泌および転写促進が強く関与しており、各種転写因子の活性との関連性を既にuPA発現抑制作用をもつことを確認したデキサメサゾン(DEX)の作用と比較しながら検討しているところである。
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