1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09470413
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白砂 兼光 九州大学, 歯学部, 教授 (30093420)
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Keywords | 唾液腺腫瘍 / 口腔がん / プロテアーゼ / 癌浸潤 / 癌浸潤抑制 / 転写因子 |
Research Abstract |
癌細胞の浸潤を制御している分子機構を解明し、positiveに働く経路を阻止することにより癌浸潤を抑制することは理論的に可能である。この着想の元に本研究では、口腔癌ならびに唾液腺癌細胞を用いて浸潤機構を解析してきた。癌細胞をEGFやTNF-αで処理するとin vitro浸潤モデル下での細胞浸潤が著明に促進された。これら細胞の浸潤能の変化はMMP-9やuPAの産生と極めて密に相関しており、それらの産生にはAP-1やNF-kBなどの転写因子によって調節されていることを明らかにしてきた。例えば、NF-κBの上流シグナルにユビキチン/プロテアソーム系が関っており、プロテアソームインヒビターで細胞を処理するとMMP-9の分泌抑制とともに癌細胞浸潤は抑制された。また、デキサメサゾンも癌細胞の浸潤を著明に抑制するがこの機構にAP-1を介したuPA分泌および転写抑制が強く関与している結果が得られた。
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