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1999 Fiscal Year Annual Research Report

癌の骨転移機構の解析ならびに骨転移制御遺伝子のクローニング

Research Project

Project/Area Number 09470454
Research InstitutionOKAYAMA UNIVERSITY

Principal Investigator

松村 智弘  岡山大学, 歯学部, 教授 (00028747)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐々木 朗  岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00170663)
中西 徹  岡山大学, 歯学部, 助教授 (30243463)
滝川 正春  岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
Keywords骨転移 / 口腔扁平上皮癌 / 臓器特異性 / 転移因子 / 心腔齲内注射 / 骨吸収型骨転移 / 骨形成型骨転移 / Differental Display
Research Abstract

骨転移において転移臓器特異性を制御する癌細胞の機構を分子レベルで明らかにすることを目的にヒト口腔扁平上皮癌細胞HSC2がヌードマウス骨転移モデルにおいて骨と筋・筋膜転移をすることを利用してin vivo選別法を用いて選択的骨転移株と筋転移株の樹立を試みた.7世代目に選択的骨転移細胞の樹立に成功したが筋に選択的に転移する細胞株(HSC-2-M)の樹立はできなかった.選択的骨転移細胞株は骨吸収型(HSC2-OL)と骨形成型(HSC-2-BF)の2つを樹立できた.
これらの性状は,
(1)細胞増殖能:HSC-2,HSC-2-Mはほぼ同様の細胞増殖能を示したが,HSC-2-OLはそれらと比較して高い増殖能を,HSC-2-BFはより低い増殖能を示した.(2)破骨細胞形成系への影響:各細胞株より培養上清(CM)を回収し,マウス骨髄細胞に添加したところHSC-2-OLにおいてのみ破骨細胞形成を濃度依存性に促進した.(3)骨芽細胞への影響:骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1への増殖に及ぼす影響について検討したところHSC-2-OLのCMは細胞増殖を抑制したが他の細胞株では影響は無かった.(4)形態学的特徴:各細胞株の骨転移巣の組織学的所見としてHSC-2-BFは角化傾向の強い扁平上皮癌の周囲に新生骨稜の形成を認め,他の細胞株では活発な破骨細胞性骨吸収像を認めた.(5)BMP-2,4の発現をRT-PCRで検索したが,HSC-2-OLでは発現を認めず,HSC-2-BF,HSC-2,HSC-2-Mでは同様の発現を認めた.(6)PTHrP産生:予想に反して骨吸収型であるHSC-2-OLでは蛋白ならびにmRNAレベルで抑制を認めた.(7)Differantial Display法によりHSC-2,HSC-2-OL,HSC-2-BFの遺伝子変化を検索したが比較的HSC-2とHSC-2-BFは類似した遺伝子発現を示し,HSC-2-OLではかなりの異なった発現を示した.以上より,得られた細胞株の相違は単なる増殖速度によるのではなく何らかの遺伝子変化により選択的な骨転移能,骨吸収能あるいは骨形成能を獲得したものと思われた.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 佐々木 朗,他: "口腔扁平上皮癌骨転移モデルの性状"骨転移ー病態・診断・治療. 16. (2000)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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