1998 Fiscal Year Annual Research Report
Oral Streptococciの病原性および薬剤耐性に関する検討
Project/Area Number |
09470461
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
石橋 克禮 鶴見大学, 歯学部, 教授 (20013980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 弘征 鶴見大学, 歯学部, 助手 (70257343)
中川 洋一 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90148057)
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Keywords | Oral streptococci / 病原性 / Penicillin-binding protein / β-lactam薬耐性 |
Research Abstract |
昨年に引き続き混合感染におけるOral Streptococciの病原性の増強作用について、またABPC耐性Oral StreptococciのPBPs(penicillin-binding proteins)と耐性の関連について検討を行った。混合感染におけるOral Streptococciの病原性の増強作用については、実際の歯性感染症で同時に検出されることの多い嫌気性菌(Fusobacterium nucleatum)の代謝産物に着目し、この培養上清をOral streptococciと混合しマウス皮下に接種した。形成された膿瘍はOral Streptococci単独接種に比較して増大傾向を示し、膿瘍からの回収菌量も増加を認め、病原性の増強作用が認められた。またin vitroの実験において培養上清の混合はヒト好中球のOral Streptococciに対する貧食能も抑制した。培養上清中のこれらの作用の関わる物質を分析したところ、揮発性、または易熱性の低分子物質の関与が示唆された。ABPC耐性Olal StreptococciのPBPと耐性の関連についての検討では、健常成人の唾液中から分離したOLal streptococciを用いて検討を行った。これら分離株のPBPsのfluorogramにおけるバンドパターンには菌株ごとにバリエーションがありPCR法で検討した16S-rRNA領域の遺伝子的背景が一致した株同士でも異なっていた。これらの株個々のPBPsとABPC、CCL、IPMの各薬剤との親和性には薬剤間で差が見られたが、薬剤のMIC値と総PBPsバンド濃度を50%減弱させる薬剤濃度(IC_<50>値)には3薬剤とも関連性が見られた。S.mjtisの耐性分離株でPBP2b、2x遺伝子保存領域をPCR法により検索した結果では少なくともPBP2bに変異があることが示唆された。また株ごとのDNAの制限酵素切断片パターンに関してパルスフィールド電気泳動法を用いて検索中である。
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[Publications] 長島弘征: "Abscess forming ability of Streptococcus milleri grorp:Synergistic effect with Fusobacterium uncleatum" Microbiology and Immundogy. 43・3. 207-216 (1999)
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[Publications] 佐々木文彦: "健康成人から分離されたAmpicilin耐性Streptococciのβ-lactum薬感受性とpenicillin binding proteinに関する検討" 日本化学療法学会雑誌. 46・10. 375-386 (1998)