1999 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウムチャンネル分子機能異常疾患治療薬開発のための構造化学的基礎研究
Project/Area Number |
09470493
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
黒田 義弘 京都大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90093236)
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Keywords | ナトリウムチャンネル / 不活性化ゲート / ペプチド / NMRスペクトル / CDスペクトル / 相互作用 |
Research Abstract |
1.ペプチドの合成 本年度は、一昨年度に合成した下記1)〜5)に加えて、ペンタペプチドKIFMKおよびその関連ペプチド6)〜9)を固相合成法(Fmoc法)に基づいて合成した。 1)MP-1A:Ac-GGQDIFMTEEQK-NH_2 2)MP-2A:Ac-GGQDIQMTEEQK-NH_2 3)MP-1NA:AC-GGQNIFMTEEQK-NH_2 4)MP-1QEA:Ac-GGQDIFMTQEQK-NH_2 5)MP-1EQA:Ac-GGQDIFMTEQQK-NH_2 6)KIFMK: Ac-KIFMK-NH_2 7)KIFMT: Ac-KIFMT-NH_2 8)KDIFMTK:Ac-KDIFMTK-NH_2 9)KIFMk:Ac-kIFMk(kはDーリジン) これら種々のペプチドを用いてMP-1Aおよびその関連ペプチドとペンタペプチドKIFMKおよびその関連ペプチドとの相互作用NMRおよびCDスペクトルにより研究した。 2.NMRスペクトルの測定 各種二次元プロトンNMRスペクトル(COSY,TOCSY,NOESY)の測定を80%トリフルオロエタノール(TFE-d_2)中において行い、ペプチドのプロトンの帰属を確認した。1)〜5)のペプチドと6)〜9)のペプチドとの相互作用に基づく化学シフト変化およびCDスペクトルの測定の結果、ペンタペプチドKIFMKはMP-1AのIFMモチーフ前後の酸性アミノ酸と静電相互作用する事によりMP-1Aのαヘリックス構造を安定化させる事が分かった。KIFMKによる不活性化機構に欠陥のあるナトリウムチャンネルの不活性化の回復は、III-IV リンカーの構造の安定化も理由の一つであると結論した。
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