1998 Fiscal Year Annual Research Report
分子トラップ・ファイバーナノスコープ法の開発によるアレルギー発症分子機構解明
Project/Area Number |
09470495
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
升島 努 広島大学, 医学部, 教授 (10136054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 敦史 広島大学, 医学部, 助手 (30261225)
小澤 孝一郎 広島大学, 医学部, 講師 (10211822)
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Keywords | 分子トラップ / 液体クロマトグラフィー用樹脂 / MALDI-TOF質量分析法 / ビデオナノスコープ / 光ファイバー / 細胞動態 / ブラウン運動 |
Research Abstract |
1. 分子トラップ・ナノスコープの改良と手法確立 液体クロマトグラフィー用樹脂で選択的に細胞外に放出された分子を捕捉できるビデオナノスコープに、更に、照射光を光ファイバーでミクロのスポットライトとして照射できるものに改良した。本スコープにより、金コロイドのブラウン運動からそのサイズを決定する事に成功し、論文発表した。細胞表面微絨毛のゆらぎと細胞刺激との関係を、ファイバー照射光の干渉縞で捉えられる事が分かり、また、金コロイド表面吸着分子の細胞表面での結合とその上でうごめいている様子を捉えることにも成功し日本薬学会で発表した。また、本手法が、平成10年7月8日 日経産業新聞に紹介され、企業からも問い台わせが多く来た。 2. 分子トラッププローブの開発 ファイバー先端に、細胞から放出された分子を捕獲するプローブを最終的に作製し、そこに分子が捕獲されることをヒスタミンの放出を間接的に捉えるキナクリン分子の同時捕捉で蛍光像として蛍光ビデオナノスコープ像から確認し、開発は完了した。 3. 分子トラップ-質量分析法の開発およびその他の細胞への適用 捕獲した分子が何であるかを高感度に分析するために、(2)で捕獲した分子を、MALDI-TOF質量分析で分析可能とした。更に、膵β細胞モデル細胞から放出されるインスリンの検出、高感度定量にも適用可能であることを論文発表した。 本手法により、アレルギー機構のみならす、好中球の生体防御機構の一つ貧食の一連の機構研究にも適用され、論文発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] C.Tao: "Pepsinogen Secretion:Coupling of Exocytosis Visualized by Video Microscopy and [Ca2+]in Single Cells" Am.J.Physiol.274. G1166-G1177 (1998)
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[Publications] K.Ozawa: "Simultaneous analysis of membrane potential and calcium mobilization in a pancreatic β-cell line MIN6 by use of a double-probe imaging microscope system" Anal.Chim.Acta.365. 3-7 (1998)
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[Publications] T.Masujima: "Trapping of the secreted molecules from a single cell using HPLC resin particles under video-microscope" Biol.Pharm.Bull.21・8. 886-888 (1998)
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[Publications] A.Tamura: "Determination of Insulin Content in Pancreatic beta-Cell Line MIN6 Cells by Matrix-Assisted Laser Desorption Ionization Time-of Flight Mass Spectrometry" Biol.Pharm.Bull.21・11. 1240-1241 (1998)
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[Publications] M.Suzuto: "Evaluation of Diameter of Colloidal Golds by Video-Analysis of its Brownian Motions" Anal.Chim.Acta. (in press). (1999)