1999 Fiscal Year Annual Research Report
各種血清分子上の薬物結合部位の光アフィニティラベル法によるトポロジー解析
Project/Area Number |
09470505
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Research Institution | KUMAMOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小田切 優樹 熊本大学, 薬学部, 教授 (80120145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 輝子 熊本大学, 薬学部, 客員教授 (70176478)
今村 順茂 熊本大学, 薬学部, 助教授 (30040314)
中山 仁 熊本大学, 薬学部, 教授 (70088863)
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Keywords | 血清アルブミン / 光アフィニティラベル / フルニトラゼバム / プローブ / 阻害挙動 / 薬物結合部位 / トポロジー解析 |
Research Abstract |
本研究は、各種血清蛋白分子上における薬物結合サイトを特定化するため、光アフィニティラベル化により、血清蛋白分子上の薬物結合部位のトポロジー解析を目的として検討されたものであり、平成9、10年度の研究成果に基づき、本年度はケトプロフェンと同様、アルブミン分子上のサイトIIに結合すると言われているフルニトラゼパムについて検討を行い、以下の成績が得られた。 1)サイトIIに結合することが知られている蛍光プローブ、ダンシルサルコシンに対する阻害挙動を調べたところ、ジアゼパムはダンシルサルコシンのアルブミン結合を阻害するものの、フルニトラゼパムは全く阻害しなかった。一方、サイト。プローブ、ワルファリンに対する阻害について検討した結果、フルニトラゼパムはダンシルアミドの結合を有意に阻害したものの、ジアゼパムは殆ど阻害しなかった。このことより、ベンゾジアゼピン系薬物でも構造の差異により、アルブミン分子上の結合部位は異なることが推察された。 2)^3H-フルニトラゼパムをHSAにラベル化し、電気泳動を行い、ラジオルミノグラフィーで解析したところ、11.6kDaと20kDaの二つのラベルペプチドが検出された。ラベル化率及び阻害定数の結果から、20kDaのペプチドがフルニトラゼパムの高親和性サイトであることが示唆された。そこで、20kDaのペプチドを分解、逆相HPLCで精製後、シークエンス解析したところ、20kDaのペプチドの一次配列は124から298を含んでいることが明らかとなった。目下、Tandem Massによりこのアミノ酸部位の同定を試みている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] V.T.G.Chuang: "Microenvinomental analysis of drug bimding site on HSA using photoaffinity labeling techinque"第27回構造活性シンポジウム講演要旨集. 178-179 (1999)
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[Publications] Y. Tsutsumi et al: "Interaction between two carboxylate evdogeous substances,bilirubin and an uremic toxin, CMPF,on HSA"Pharmacentical Research. 16・(6). 916-923 (1999)
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[Publications] K.Yamasaki et al: "Interactive binding to the two principal ligand binding sites of HSA:effect of the N-B transition"Biochimica Biophysica Acta. 1432. 313-323 (1999)
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[Publications] V.T.G.Chuang et al: "Helix of subdomain IIIA of HSA is the region primarinly photo labeled by ketoprofen"Biochimica Biophysica Acta. 1434. 18-30 (1999)
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[Publications] T.Sakai et al: "Stereoselective serum protein binding of ketoprofen in liver diseases"Enantiomer. 4・(5). 477-482 (1999)
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[Publications] C.Kawasaki et al: "Charcoal hemoperfusion in the treatment of phenytoin overdose"Americal Journal of Kidney Deseases. 35・(2). 323-326 (2000)
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[Publications] 小田切優樹(永井恒司監修): "新しいドラッグデリバリーシステム"シーエムシ. 227 (2000)