1997 Fiscal Year Annual Research Report
神経突起伸長と血管新生におけるグリコサミノグリカン糖鎖の分子認識
Project/Area Number |
09470509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
菅原 一幸 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (60154449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 修平 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (70240017)
北川 裕之 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (40221915)
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Keywords | コンドロイチン硫酸 / ヘパラン硫酸 / グリコサミノグリカン / 神経突起 / 血管新生 / 硫酸化オリゴ糖 / フォリスタチン / 糖転移酵素 |
Research Abstract |
(1)サメ軟骨コンドロイチン硫酸糖鎖が神経突起形成促進活性をもつことを示した。また、単クローン抗体を用いてた抗体アフィニティークロマトグラフィーで結合画分を精製し、その活性と構造の相関を明らかにした。コンドロイチン硫酸糖鎖の機能ドメインの構造解析を行うべく、酵素的に糖鎖を断片化後、サイズ分画したいくつかの八糖について、活性に必要と推定される糖鎖構造の一部を決定し、それらに共通に見られるコア構造を示すことに成功した(論文)。 (2)異なる発生段階のニワトリ胚を用いて、ニワトリ脳組織におけるコンドロイチン硫酸の存在を明らかにし、発生段階におけるその硫酸化のパターンの変動とそれに対応した合成酵素の活性変動を明らかにした(論文)。 (3)アフリカツメガエルの尾芽胚からヘパラン硫酸標品を調製して、塩基性繊維芽細胞増殖因子や細胞増殖・分化因子フォリスタチンとの特異的相互作用に必要な最小糖鎖長や必須の硫酸基の種類を決定する(論文)。 (4)コンドロイチン硫酸とヘパラン硫酸の生合成に関与するグルクロン酸転移酵素のクローニングに世界で初めて成功した(論文)。これは硫酸化グリコサミノグリカンの生合成に関わる糖転移酵素クローニングの最初の例となった。 (5)血管新生とアンジオモデュリンとの相関が知られているヒト臍帯由来ECV304細胞を培養し、細胞表面のグリコサミノグリカン糖鎖を単離し、ヘパラン硫酸が存在することを明らかにした。
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[Publications] 北川裕之: "Developmental regulation of the sulfation profile of chondroitin sulfate chains in the chicken embryo brain." J.Biol.Chem.272(50). 31377-31381 (1997)
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[Publications] 灘中里美: "Characteristic hexasaccharide sequences in octasaccharides derived from shark cartilage chondroitin sulfate D with neurite outgrowth promoting activity." J.Biol.Chem.273(6). 3296-3307 (1998)
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[Publications] 北川裕之: "Molecular colning and expression of glucuronyltransferase I involved in the biosynthesis of the glycosaminoglycan-protein linkage region of proteoglycasns." J.Biol.Chem.272(印刷中). (1998)
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[Publications] 山根ゆかり: "Molecular characterization of Zenopus embryo heparan sulfate : differential structural requirements for the specific binding to basic fibroblast growth factor and follistatin." J.Biol.Chem.272(印刷中). (1998)