1998 Fiscal Year Annual Research Report
生体位副腎におけるカテコールアミン分泌機構の解析:NOとK^+チャネルの関与
Project/Area Number |
09470510
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 進 東北大学, 薬学部, 教授 (80004604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草場 美津江 東北大学, 薬学部, 助手 (50175311)
比佐 博彰 東北大学, 薬学部, 助教授 (60192712)
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Keywords | 副腎カテコールアミン分泌 / Nitric Oxide(NO) / L-NAME / NOC7 / K^+チャンネル / charybdotoxin / MCD peptide / scyllatoxin |
Research Abstract |
麻酔下イヌ生体位副腎標本を用いて、カテコールアミン(CA)遊離機構におけるK+チャネルおよび一酸化窒素(NO)の役割、さらにはNOとK^+チャネルの連関について解析した。大内臓神経電気刺激およびコリン作動薬投与を行い、そのCA遊離反応に対する種々の薬物の影響を検討し、以下を示唆する結果を得た。 1. K^+チャネルの関与について(Am.J.Physiol.274:R1125-R1130,1998) (1) 小コンダクタンスCa^<2+>活性化K^+(SK_<Ca>)チャネルはニコチン及びムスカリン受容体を介するCA遊離を抑制的に修飾している (2) SK_<Ca>チャネルは、髄質細胞のシナプス外に局在してもシナプス内には存在しない可能性がある (3) 大コンダクタンスCa^<2+>活性化K^+(BK_<Ca>)チャネルはCA遊離機構に関与していない (4) 電位依存性K^+チャネル(KAタイプ)は交感神経節前線維からのアセチルコリン(ACh)遊離を抑制的に修飾している可能性がある 2. NOの修飾作用について(Am.J.Physiol.275:R1075-R1081,1998) (1) 外因性NOは大内臓神経刺激及び外因性AChによるCA遊離を抑制的に修飾している (2) NOが神経終末からのACh遊離を促進的に修飾している可能性がある 3. NOによるCA遊離修飾作用におけるBK_<Ca>チャネルの関与について(Eur.J.Pharmacol.353:169-176,1998) (1) 大内臓神経刺激において、外因性NOによるCA遊離抑制作用にはBK_<Ca>チャネルが関与しているが、外因性ACh刺激においてはその関与が認められない 以上より、イヌ副腎髄質において、外因性NOは神経性CA遊離を抑制的に修飾しており、その修飾作用にはBK_<Ca>チャネルが関与していると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Nagayama,T.: "Role of K^+ channels in adrenal catecholamine secretion in anesthetized dogs" American Journal of Physiology. 274. R1125-R1130 (1998)
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[Publications] Nagayama,T.: "Role of nitric oxide in adrenal catecholamine secretion in anesthetized dogs" American Journal of Physiology. 275. R1075-R1081 (1998)
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[Publications] Nagayama,T.: "The role of BK_<Ca> channels in the nitric oxide-mediated regulation of adrenal catecholamine secretion" European Journal of Pharmacology. 353. 169-176 (1998)