1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本の高校生・大学生の健康増進ライフスタイル行動の発達的・行動科学的研究
Project/Area Number |
09470531
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田代 順子 筑波大学, 医療技術短期大学部, 教授 (30134175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 信夫 長崎県総務部新大学, 準備室, 教授 (40232673)
小澤 道子 聖路加看護大学, 教授 (40297065)
岩田 裕子 筑波大学, 医療技術短期大学部, 助手 (00292566)
村井 文江 筑波大学, 医療技術短期大学部, 講師 (40229943)
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Keywords | 高校生 / 大学生 / 健康増進ライフスタイル行動 / 健康リスク行動 / 健康・元気の概念 / 健康問題(気がかり) |
Research Abstract |
研究経過 本年度は初年度に行った質的(フォーカスグループインタビュー)情報の分析を進め、その分析結果を基に質問紙を開発し、パイロット調査を行い、次年度の本調査の準備を進めている。 1. 質的情報分析経過:分析結果の特徴的所見は、1)高校生の知覚する『健康』 と『元気』について、及び2)高校生の知覚している健康問題は第17回日本思春期学会(東京)で、3)女子高校生の『健康増進ライフスタイル行動とその動因と阻害因子』、『健康・元気の概念』、『健康・元気の気がかり』との関連については第45回日本学校保健学会(つくば)で、そして4)『知覚している健康増進行動』の女子高校生と大学生の差異については第18回日本看護科学学会(札幌)で各々発表した。これらの成果は投稿及び投稿準備中である。大学生男子の情報分析は続行中である。 2、 質問紙の開発とパイロット調査経過: コーディングリストを基に男子及び女子高校生用の健康増進行動と健康リスクに関する質問紙を開発し、その質問紙を平成11年2月-3月に東京と茨城の計3校の女子198名、男子184名の協力を得てパイロット調査を行った。女子大学生用(看護系学生用)も合わせて開発した。大学生男子用は質的分析を進め、開発する計画で進行中である。 パイロット調査の1次分析結果の特記事項は以下の通りである: 1) 健康増進ライフスタイル行動47項目の項目間信頼性は女子用及び男子用でα=0.88と高い値を示した。 2) 知覚している健康状態は40%前後の女子、男子が『健康でない』・『あまり健康でない』と回答していた。 3) 健康問題は女子が体重、容姿、ダイエット、男子が睡眠・休息、勉強、体力、疲れと質的分析結果と類似していた。 4) 健康リスク行動は男女とも喫煙、アルコール、性的関係、薬物に関して経験ありの回答が少なからずみられた。 5) 喫煙、アルコール、性的関係がある者は部活動をせず、進路を就職としている高校生の中に有意に多く見られた。 次年度、さらに詳細な検討を加え、調査協力校を増やして高校生の本調査および大学生への調査を進める。
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