1998 Fiscal Year Annual Research Report
排尿の体位依存性に関する研究-超音波画像診断法を用いて-
Project/Area Number |
09470535
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
小松 美穂子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (50134169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂間 伊津美 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (40285052)
板垣 昭代 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 講師 (60193405)
巻田 ふき 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (90219303)
奥宮 暁子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (20152431)
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Keywords | 排尿 / 体位依存性 / 超音波画像装置 / 残尿測定 |
Research Abstract |
本研究は患者の負担が少なく,しかも膀胱内残尿量を減少させる姿勢を把握し,よりスムーズな排尿支援のための具体的方法論の開発を目的としている。本年度は下記の2点に重点を置き以下の知見を得た。 1. 超音波画像診断による膀胱内尿量測定の検討 尿量容積算出方法はこれまで楕円公式が用いられることが多かった。本研究では残尿量測定に積分方法を用いた。その結果その測定値と実測排尿量に良い相関がみられこの方法の有効性がわかった。 2. 携帯型超音波膀胱画像診断装置の検討 超音波画像診断装置が,膀胱容量を測定するにあたって大変有効であることがあきらかになったが,それを臨床応用していくためには,携帯型画像診断装置(以下Bladder Scan)の活用が有効であろうと思われる。そこで,Bladder Scanの臨床応用の可能性を探るために,実際に使用している看護婦へのアンケート調査,および排尿障害に関する問題をもつ患者に対し,どのように使用できているのか,またそれによってどのように排泄障害が改善してきたかについて事例検討を行った。 その結果,看護婦からは,簡便さ,患者への非侵襲性などにおいて高い評価が得られ,臨床において活用できると評価された。 実際に,臨床使用を行った事例を検討した結果は,導尿時期の判断の指標,頻尿の原因探索,自己導尿の導入時の患者の認識を高めるといったことなどに活用され,排尿障害の改善に役立っていた。しかし,測定者,測定時の体位などによる誤差がみられ,この誤差が臨床上,許容範囲のものなのか今後検討する必要があると思われ,今後さらに臨床応用していくためには,多くの課題が残されていることが指摘された。 次年度の課題 1) Bladder Scanの有用性を確認するためのデーター蓄積 2) 臨床応用に向けての検討 3) 研究成果のまとめ
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