排尿の体位依存性に関する研究-超音波画像診断法を用いて-

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09470535
• Research Institution: Ibaraki Prefectural University of Health Science
• Principal Investigator: 小松 美穂子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (50134169)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 板垣 昭代 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 講師 (60193405) ; 巻田 ふき 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (90219303) ; 奥宮 暁子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (20152431) ; 坂間 伊津美 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (40285052)
• Keywords: 排尿体位 / 膀胱内尿量測定法 / 超音波画像診断装置 / 排泄環境 / 排尿障害 / 看護技術

Research Abstract

本研究の目的は,よりよい看護技術を目指して,効率のよい快適な排尿体位を検討するための方法論を確立することにある。
具体的には.体位と残尿量との関係を検討した。
研究方法は,健常女性を対象としてベット上の5体位(0度,30度,45度,60度,90度)に対して床上排尿を行い,残尿量を測定した。結果は,以下の通りであった。
1.0度から30度程度の仰臥位,半座位では残尿が多い。
2.座位(90度)では,腹部,臀部に便器があたり身体的苦痛があり,また不安定で上体を支えるのに疲れる。
3.45度から60度程度の半座位が身体的,精神的な苦痛も少なく残尿も少ない,より効果のよい排尿体位である。
なお,この研究から超音波画像診断装置は対象に対して無痛性,非侵襲性,非感染性という点から,膀胱内尿量測定に有用であることを示した。
さらに,携帯性超音波画像診断装置の看護臨床応用についても検討を試みた。その結果,排尿障害患者の看護アセスメント,ケアに有効であることが明らかとなった。

Research Products

• [Publications] 初田真知子他: "女性の排泄の体位依存性-超音波画像による測定"第38回日本母性衛生学会学術集会. (1997)
• [Publications] 巻田ふき,坂垣昭代他: "病院における排泄環境に関する研究"茨城県立医療大学紀要. 第2巻. 71-80 (1997)
• [Publications] 巻田ふき他: "残尿測定に対する携帯型超音波画像診断装置の有効性の検討"第10回老人泌尿器科研究会. (1998)
• [Publications] 安川揚子,巻田ふき他: "排尿障害のある患者の援助-携帯型超音波画像診断装置を活用して"看護研究. 32(5). 429-436 (1999)
• [Publications] 初田真知子,巻田ふき,坂垣昭代,坂間伊津美,小松美穂子,奥宮暁子: "残尿の体位依存性-超音波画像による測定"母性衛生. 41(2). (2000)