1997 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン非依存性の糖取り込み能に及ぼす運動の急性及び慢性効果
Project/Area Number |
09480016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
清永 明 福岡大学, 体育学部, 教授 (70177955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桧垣 靖樹 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (10228702)
進藤 宗洋 福岡大学, 体育学部, 教授 (30078539)
田中 宏暁 福岡大学, 体育学部, 教授 (00078544)
田中 守 福岡大学, 体育学部, 教授 (00163577)
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Keywords | 運動 / 耐糖能 / ミニマルモデル / グルコースクランプ |
Research Abstract |
インスリン作用を介さない糖の取り込み能に及ぼす運動の急性及び慢性効果をラットを用いて検討した。インスリン作用を介さない糖の取り込み能は、ソマトスタチンの持続投与下でグルコースクランプを施行し、単位体重あたりのグルコース注入速度(Glucose infusion rate:GIR,ml/kg/min)で評価した。その結果、GIRは1回の持久的運動後、変化しなかったが、5週間の持久的トレーニング(週4回、分速15〜25m/min、1日60分間)後、有意に増加した(コントロール群,n=8:6.5±0.8mg/kg/min,トレーニング群,n=7:8.5±1.5mg/kg/min,P<0.01)。 さらに、一般健常人(n=3)を対象に、インスリン作用を介さない糖の取り込み能に及ぼす運動の急性効果を検討するために、乳酸閾値強度で60分間の自転車運動を行った直後に静脈糖負荷試験を実施した。インスリン作用を介さない糖の取り込み能は、ミニマルモデル解析で得られるGlucose effectiveness(SG)を用いた。その結果、SGは1回の持久的運動後、3名ともに増加した(運動前の平均値:0.0122min-1,運動後の平均値:0.023min-1)。この急性効果は、我々が以前報告した持久的鍛練者のSGに匹敵するものであり、耐糖能低下者に対してもこのような運動の急性効果が認めれるなら、運動と食事のタイミングを考慮した運動処方せんの作成に有用な情報となるものと思われる。
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