1998 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン非依存症の糖取り込み能に及ぼす運動の急性及び慢性効果
Project/Area Number |
09480016
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄野 菜穂子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (60223674)
進藤 宗洋 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (30078539)
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
田中 守 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00163577)
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Keywords | 運動 / 耐糖能 / ミニマルモデル |
Research Abstract |
インスリン作用を介す糖取り込み能(Insulin Sensitivity,S^I)とインスリン作用を介さない糖取り込み能(Glucose Effectiveness,S^G)に及ぼす運動の急性効果を一般健常学生(n=7)と高血圧患者(n=l)を対象として検討した。 一般健常学生を対象として、一過性の軽運動(乳酸閾値強度、60分間、自転車エルゴメーター)終了25分後に静脈糖負荷試験を行った結果、S^Iは変化しなかったが、S^Gは約80%増加した(S^I:Control 18.8±1.6,Eexercise 17.7±1.9×10^<-5>・min^<-1>・pM^<-1>;S^G:Control0.014±0.003,Eexercise 0.025±0.002 min^<-1>)。一過性の軽運動25分後のS^Gは、以前我々が報告した長距離選手(Am.J.Phsiol.,1993)やパワー系スポーツ選手(Metab.,1998)のS^Gに匹敵するほどであった。 また、1例ではあるが高血圧患者(男性,38歳)を対象に同様のプロトコールで行った結果、S^Gは変化しなかったが、S^Iは21%増加した(S^I,:Control9.5,Eexercise 11.5×10^<-5>・min^<-1>・pM^<-1>;S^G:Control0.013,Eexercise0.013min^<-1>)。これらの結果は、一過性の持久的軽運動が耐糖能の改善に有益である可能性を示唆するものであり、S^I,S^Gの両面を考慮した、有効な運動処方を作成するために有用な情報になるであろうと思われる。
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