1998 Fiscal Year Annual Research Report
細胞分裂と生殖に関する教育用マルチメディアプログラムの開発
Project/Area Number |
09480023
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
池田 秀雄 広島大学, 教育学部, 教授 (50112165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大鹿 聖公 広島大学, 教育学部, 助手 (50263653)
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Keywords | 植物 / 生殖 / 体細胞分裂 / 教材開発 / インターネット |
Research Abstract |
下等な藻類から高等な被子植物までを材料として用い、植物の生殖や体細胞分裂に関する実験観察を行い、平成9・10年度の本科研で購入した備品(落射蛍光顕微鏡、顕微鏡カラーテレビ装置)を用いて、シャジクモなどの藻類、コケ植物、シダ植物、および被子植物などの生殖・体細胞分裂を記録した。それらの映像をもとに、教育用のビデオ教材を開発するとともに、コンピュータのインターネットで利用できる教材(http://www..educ.hirosima-u.ac.jp/〜sciedbio/plantrep/index.html)を開発して一般公開した。開設以来約2万件のアクセスがあり、教育現場においても多く利用されているものと考えられる。また、プログラムの最後にアンケートを設け、電子メールで回収出来るように設計したところ、約120件の回答を得た。開発した教材の内容については概ね高い評価が得られたが、画像の解像度に関してやや問題があるとの回答もあった。現在画像を高解像のものに逐次改良しつつある。また、受信者側のコンピュータの解像度で問題が生じることもあった。本教材の利用者は、実験観察に関する情報を必要としていること、本教材で掲載した実験・観察法が実際の教育現場で生徒実験を実施する際の情報源として活用されていることがわかった。以上のように、インターネットを利用することで、情報のやりとりが双方向的に行え、目的に応じた利用が出来る、評価も容易であるなど、多くの利点があった。さらに、植物の体細胞分裂(http://www.educ.hiroshima-u.ac.jp./〜sciedbio/mitosis/index.html)を公開したが、公開後約6ヶ月間で2千件のアクセスがあった。これについては、現在アンケート結果に基づいて評価を行いつつある。
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[Publications] 大鹿聖公・池田秀雄: "生物教育におけるインターネット活用の試み" 生物教育. 37・1-2. 9-16 (1997)
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[Publications] 芳形浩道・大鹿聖公・池田秀雄: "シャジクモの生活環のVTR教材化とその実践での利用" 遺伝. 52・3. 49-53 (1998)
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[Publications] 渡邉重義・R.S.Treyes・池田秀雄: "シダ植物の有性生殖の教材化II" 生物教育. 38・3-4. 131-138 (1998)