1999 Fiscal Year Annual Research Report
理科の現代的課題に対応できる資質の育成を図るSCSを利用した教員養成方法の開発
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09480043
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 哲夫 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (30145106)
大高 泉 筑波大学, 教育学系, 教授 (70176907)
戸北 凱惟 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (20018659)
西川 純 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (80218130)
遠西 昭寿 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (20135396)
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Keywords | スペース・コラボレーション・システム / SCSによる授業実践 / 教員養成 / 授業評価 / 理科 / VSAT局 |
Research Abstract |
昨年までの研究において、次のことが明らかになった。 (1)インターネットのテレビ会議システムを利用しての授業は、双方向性が十分でないことや、特別なねらいや方法を持たない限り活用が難しいことなどから、大学における一般的な授業を通して資質の育成を図るためには、SCSの活用が必要であること。 (2)SCSの授業を行うためには、設備をどのようにするかなどのハード面が十分に考慮されなければならないこと。 (3)教員の資質の育成を図るためには、SCSの授業を数多く行い、その中でSCS授業を支える要素を発見していかなければならないこと。 これらをもとに、VSAT局の教室の映像を中心とした設備を改善するとともに、様々な教材提示を行うSCSの授業を教員養成段階の理科教育の授業の中で行うこととした。その実施にあたっては、SCSの授業を支える教員の資質を構成する要素を明らかにするために、実践にあたった教員及び受講した学生の授業評価を行った。その結果、次のことが明らかになった。 (A)授業の成果には音声や映像の明瞭さが大きな影響を与えること。 (B)各種の教材を組み合わせて提示することは、学生の授業への参加を促すこと。 (C)学生の意見を聞く、或いは学生の成果を紹介することなどによっても、授業への参加が促進されること。 教員養成の段階でこれらの実施できる能力の育成を図ることが重要となる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 橋本健夫: "教員養成段階における学生による授業評価"日本科学教育学会第23回年回JSSE.ICASE.PME国際会議論文集. 第23巻. 287-288 (1999)
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[Publications] 橋本健夫: "SCSを利用した授業実践とその課題"日本教育工学会第15回大会講演論文集. 第15巻. 205-206 (1999)
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[Publications] 大高泉: "自ら学び、自ら考える力を育てる理科の学習指導"初等教育資料(文部省). 713号. 60-67 (1999)
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[Publications] 西川純、北嶋克浩: "保護者から見た理科への評価"科学教育研究(日本科学教育学会). 23巻1号. 50-56 (1999)
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[Publications] 吉田雅己: "ビデオカンファレンスでの議論の拡張とコミュニケーション"日本教育工学会第15回大会講演論文集. 第15巻. 209-210 (1999)
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[Publications] 堀哲夫: "コンセプトマップを用いた自己評価に関する研究"日本理科教育学会誌「研究紀要」. Vol.39 No.3. 105-116 (1999)
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[Publications] 江口勇治: "「生きる力」をはぐくむカリキュラム経営 -社会の変化に応じる「学校知」をどう創造するか-"株式会社 東洋館出版社 (亀井浩明編). 236 (1999)
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[Publications] 西川純: "なぜ、理科は難しいと言われるのか?"株式会社 東洋館出版社. 127 (1999)