1997 Fiscal Year Annual Research Report
対流圏光化学反応理論の検証のためのOHラジカル及び他の反応性気体の総合観測
Project/Area Number |
09480115
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶井 克純 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40211156)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 博 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (80124353)
廣川 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262115)
|
Keywords | OHラジカル / HO_2ラジカル / レーザー誘起蛍光 / 光分解 / 多重反射系 / 波長可変色素パルスレーザー / 非メタン炭化水素 / 大気光化学反応理論 |
Research Abstract |
レーザー誘起蛍光法を用いたOHラジカルを測定する装置を改良しHO2ラジカルの大気濃度測定可能な装置を開発した。HO_2ラジカルはNOとの反応でOHラジカルに変換して測定する。本装置を用いHO_2ラジカル濃度の絶対値を測定できるシステムの構築を行った。基本的には紫外吸収法により約10^9ラジカル/ccのOHラジカルを水蒸気の光分解により作り多重反射セルを用い、波長可変色素パルスレーザーにより絶対濃度を測定し、同時にレーザー誘起蛍光を観測することで検量を行った。現時点で検出下限は約10^7ラジカル/ccと見積もられた。さらに野外観測用に、標準ラジカルガス発生装置の作成も行っている。水蒸気の真空紫外ランプによる光分解でOHラジカルを生成するとともに酸素分子の光分解も起こさせオゾンを生成し、そのオゾン濃度を測定することで同時に生成しているラジカル濃度を既知のものとする装置である。装置の信頼性の評価を目的として化学増幅法によるHO_2ラジカル測定装置の開発も同時に行っている。その結果約10^8ラジカル/ccの検出下限が得られた。大気光化学反応理論検証のために測定しなければならない非メタン炭化水素の自動サンプリングシステムの設計を行った。
|