1999 Fiscal Year Annual Research Report
対流圏光化学反応理論の検証のためのOHラジカル及び他の反応性気体の総合観測
Project/Area Number |
09480115
|
Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
梶井 克純 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40211156)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂東 博 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80124353)
廣川 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262115)
|
Keywords | OHラジカル / HO_2ラジカル / NOx / イソプレン / ボックスモデル計算 / 太陽紫外線 / 光化学オゾン生成 |
Research Abstract |
沖縄県辺戸岬に仮説のプレハブ小屋2棟を設置し、大阪府立大学の協力の基にHOxラジカルを中心として硝酸、窒素酸化物、非メタン炭化水素、(O^1D)、J(NO_2)酸性・塩基性ガス、エアロゾル、オゾン及び一酸化炭素の集中観測を、平成11年7月29日から8月14日まで実施した。HO_2ラジカルの平均の日変化は、太陽紫外線の日変動に対応して日中に極大を与えるがJ(O^1D)の極大よりおおむね1時間遅れて極大値(17ppt)を与えることが分かった。夕方の急峻なJ(O^1D)の減衰に比べHO_2ラジカルはその減衰がゆっくりであり夜間においても約3pptの濃度は存在し徐々に減衰し夜明け直前が最小値になる傾向があることが明らかとなった。測定されたそれぞれの化学種を考慮にいれて、8月7日についてボックスモデル計算(RACM)を行い、オゾン生成について調べた。植物起源のイソプレンの濃度が大きく日中に2〜3ppb程度測定された。NOxについては50ppt〜1ppb程度であり、オゾン前駆物質および太陽紫外線は十分豊富なのでネットには光化学的オゾン生成(10-20ppb/day)が起こることが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 金谷有剛、定永靖宗、松本淳、Sharma,U.廣川淳、梶井克純、秋元肇: "Nighttime observation of the HO_2 radical by an LIF instrument at Oki island, Japan, and its possible origins"Geophysical Research Letters. 26. 2179-2182 (1999)
-
[Publications] 梶井克純、金谷有剛、定永靖宗、廣川淳、秋元肇: "Measurements of HOx Radicals and Their Chemistry in the Troposphere""Recent Research Developments in Geophysical Research II" Research Signpost(in Press). (2000)