1998 Fiscal Year Annual Research Report
硫黄、窒素、水素の臨界負荷量に基づく森林生態系の酸性化防止
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09480120
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| Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
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Principal Investigator |
岡崎 正規 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (00092479)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 和人 パシフィックコンサルタンツ, 環境部, 研究員
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| Keywords | 硫黄 / 窒素 / 水素 / 森林生態系 / モニタリング / 酸性化 / 緩衝 / シミュレーション |
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| Research Abstract |
モニタリングサイトに設定した八王子および木更津の小流域(約2ha)内にインプットされた硫黄、窒素、水素を定量した。八王子では、林外雨からそれぞれ0.615kmol_cha^<-1>yr^<-1>、0.485kmol_cha^<-1>yr^<-1>および0.339kmol_cha^<-1>yr^<-1>がインプットされ、昨年とほぼ同レベルのインプットを認めた。アカマツ林内雨と樹幹流の合量に基づく硫黄、窒素、水素のインプットは、1.085kmol_cha^<-1>yr^<-1>、1.469kmol_cha^<-1>yr^<-1>および0.166kmol_cha^<-1>yr^<-1>で、欧州、北米のインプットとほぼ同レベルのインプットであった。木更津では、林外雨からの硫黄、窒素、水素のインプットは、0.748kmol_cha^<-1>yr^<-1>および0.424kmol_cha^<-1>yr^<-1>0.253kmol_cha^<-1>yr^<-1>であり、八王子よりも硫黄のインプットが多かった。スギ林内雨からの硫黄、窒素、水素のインプットは。0.910kmol_cha^<-1>yr^<-1>、1.33kmol_cha^<-1>yr^<-1>、0.0103kmol_cha^<-1>yr^<-1>であった。
八王子のモニタリング流域からアウトプットされた硫黄、窒素、水素は、34.3kmol_cha^<-1>yr^<-1>、57.4kmol_cha^<-1>yr^<-1>および0.05kmol_cha^<-1>yr^<-1>であった。したがって、八王子における硫黄、窒素、水素収支は、インプットがアウトプットを上回っており、硫黄、窒素、水素は、それぞれ0.580kmol_cha^<-1>yr^<-1>、0.915kmol_cha^<-1>yr^<-1>、0.339kmol_cha^<-1>yr^<-1>が流域に集積し、これらの結果から、流域全体の酸性化が進行していることが示された。
モニタリングと平行して、わが国の森林生態系に適合した生態系酸化性シミュレーションモデルを構築し、モニタリングで得られたパラメータを導入して、モデルの検証を行った結果、多少とも改良の余地があることが明らかとなり、現在、シミュレーションモデルの改良を行っている。
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[Publications] Baba,M.: "Acidification in nitrogen-saturated forested catchment" Soil Sci.Plant Nutr.44. 513-525 (1998)
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[Publications] 山岸寿樹: "酸性雨による関東ロームの侵食に関する基礎的研究" 農業土木学会論文集. 196. 681-686 (1998)
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[Publications] Okazaki,M.: "Environmental Issues in Korea and Japan" The Institute for Environmental Science Kyunghee University Press, 138 (1998)
