1997 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンB12と結合する酵素ジオールデヒドラーゼの構造研究
Project/Area Number |
09480180
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
安岡 則武 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40029054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 直樹 姫路工業大学, 理学部, 助手 (30295753)
森本 幸生 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (80200450)
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Keywords | ビタミンB12 / ジオールデヒドラーゼ / 低温X線回折 / 放射光 / 膜タンパク質複合体 / シアノコバラミン |
Research Abstract |
Klebsiella oxytoca由来のジオールデヒドラーゼを遺伝子クローニングした大腸菌から抽出し、本酵素の精製を行った。精製された本酵素は、アデノシルコバラミンのアナログであるシアノコバラミンと結合させてホロ酵素にし、それをサンプルとして4℃下の様々な条件で結晶化を試みた。その結果、界面活性剤にLDAOを用いたところ桃色の板状結晶、菱状結晶が得られた。得られた結晶を用いて、高エネルギー物理学研究所放射光施設のBL-18BでX線回折実験を行った。20mA Tris-HCl (pH=8.0)、15%PEG6000、0.21M Ammonium sulfate、0.20%LDAOの条件で得られた菱状結晶では、分解能2.3Åまでの反射を観測することができ、得られたデータを処理した結果、空間群P2_12_12_1、格子定数a=122.1Å、b=209.5Å、c=76.3Åとなった。ここでZ=4とすると、Vm=2.21Å^3/dalton、Solvent content=44.4%となる。また15%PEG6000、0.40M Potassium chloride、0.20%LDAOの条件で得られた柱状結晶では、分解能3.0Åまでの反射を観測することができ、得られたデータを処理した結果、空間群P2_1、格子定数a=132.7Å、b=75.4Å、c=298.8Å、β=91.9°となった。ここでZ=6とすると、Vm=2.25Å^3/dalton、Solvent content=45.4%となる。これは結晶化条件の違いにより結晶系及び分子の充填様式が異なることを意味する。今後は重原子同型置換体の調製を行い、重原子同型置換法での解析を試みることが課題である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Tahirov: "Crystal structure of cytochrome c' from Rhodobacter capsulatus strain St.Louis : An unusual molecule association induced by bridging Zn ions" Acta Crystallographica. D53. 658-664 (1997)
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[Publications] Yoshiki Higuchi: "Unusual ligand structure in Ni-Fe active center abd an additional Mg site in hydrogenase revealed by high resolution X-ray structure analysis" Structure. 5. 1671-1680 (1997)
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[Publications] Shin'ichi Nakatsuji: "Magnetic properties of charge-transfer complexes based on TEMPO radicals" Chem.Commun.275-276 (1997)