1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09490010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋 昭紘 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60011590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 健一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30150056)
藤原 晴彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (40183933)
守 隆夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011659)
山本 正幸 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40114706)
大矢 禎一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20183767)
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Keywords | 性戦略 / 内分泌器官 / 性染色体 / 精子形成 / 減数分裂制御遺伝子群 / 配偶者選択 / 受精管 / 生殖細胞突然変異 |
Research Abstract |
生物の性戦略に関する研究の一般的な動向と現状について、班員間で意見を交換し、各班員が従来の研究経緯を踏まえて、今年度の研究の概要を説明し、今後のおおよその研究方向の把握を行った。守班員は哺乳類とくにラットでの内分泌器官の分化について、平井班員は原始的霊長類であるメガネザルの性染色体の特徴、とくに原始的霊長類のY染色体には繰り返し配列がないこと、一方人類的には日本人のY染色体は他の人類に比べて長く、これは繰り返し配列が長いことによること、長田班員はイチョウの精子形成の特徴およびたばこ由来培養細胞の細胞周期に関して、山本班員は分裂酵母の減数分裂制御遺伝子群とくにstell、mei2、sme2、pat1についての研究現状、青木班員は配偶者選択に関する遺伝的支配に関する理論生物学的側面ならびに近親交配の法律による禁止の問題点について、神谷班員はクラミドモナスの受精管の蛋白質について、配偶子の状態では顕在化していないが鞭毛の接触により受精管が出てくること、藤原班員は昆虫における性的2型の遺伝子制御について調べるに当たり、昆虫では性的2型が顕著である一方、性ホルモンが存在しないと言う特徴があること、野崎班員はクラミドモナスの群体構成に伴う有性生殖移行について調べ、細胞数が増えると有性生殖を始め、接合管様のものが形成されること、大矢班員は酵母の利己的遺伝子について、酒井班員はオルガネラのゲノムについて、嶋班員はメダカの生殖細胞突然変異の特徴と雄生殖細胞と雌生殖細胞とで、放射線や化学変異原による生殖細胞突然変異誘発感受性に大きな差があることについて、研究した。 (683字)
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