1998 Fiscal Year Annual Research Report
可聴域をこえる高周波による脳深部活性化メカニズムの解明
Project/Area Number |
09490031
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
大橋 力 千葉工業大学, 工学部, 教授 (90015652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 玲子 国際科学振興財団, 研究開発部, 専任研究員 (80281591)
不破本 義孝 四日市大学, 環境情報学部, 講師 (60261129)
河合 徳枝 国際科学振興財団, 研究開発部, 専任研究員 (50261128)
仁科 エミ メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (20260010)
山崎 芳男 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50245263)
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Keywords | 高周波 / ポジトロン断層法(PET) / 脳磁図(MEG) / 脳波 / 脳内神経伝達物質 |
Research Abstract |
この研究では、可聴域をこえる高周波が人間の脳に及ぼす影響を、原理のことなる複数の手法によって多元的に解明し、そのメカニズムを明らかにすることを目的とする。すなわち、高周波を含む音響を呈示したときの被験者の脳の状態を、ポジトロン断層法(PET)、脳磁図(MEG)、脳波、脳内神経伝達物質の代謝状態といった脳機能計測法によって把握し、高周波の受容器や脳への伝達経路などを明らかにすることをめざしている。 平成10年度は、とくに脳波と脳血流との相関の検討を行った。高周波成分を豊富に含む音響と、22キロヘルツ以上の高周波成分をカットした音響とを呈示し、その時の被験者の脳血流をポジトロン断層法(PET)によって計測した。その際、脳波も同時に計測した。その結果、高周波を豊富に含む音響をきいているときには、高周波をカットした音響を聴いているときとくらべて、脳深部の血流の増大および脳波α波帯域の増大がみとめられた。脳血流と脳波との相関を検討すると、脳深部ではプラスの相関、後頭部視覚野ではマイナスの相関がみられた。 さらに明瞭な結果をえるために、音呈示系の改良、呈示用音資料の改善、計測空間の視聴覚環境の改良、暗騒音の低減をはかった。 また、脳磁図、脳内神経伝達物質の計測については、そのための実験システムの構築についての予備的検討をおこなった。
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Research Products
(1 results)