1999 Fiscal Year Annual Research Report
情報通信技術の発達をベースとした新経営組織パラダイムの構築に関する基礎研究
Project/Area Number |
09490032
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
花田 光世 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (80139716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守島 基博 慶應義塾大学, 経営管理研究科, 助教授 (60230116)
榊原 清則 慶應義塾大学, 総合政策学部, 客員教授 (40114946)
井関 利明 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (50051397)
印南 一路 慶應義塾大学, 総合政策学部, 助教授 (10265928)
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Keywords | テレワーク / 在宅勤務 / 自己責任型キャリア / セルフアセスメント / ジョブサーチ / ジョブマッチング / データベース / コンピタンシー |
Research Abstract |
今年度は情報通信技術を活用し、組織を支える様々な人材開発のインフラストラクチャーの構築を目指す一連の研究を実施してきた。その第一はテレワークに関する継続的な研究の実施である。昨年度はテレワークを実施する際に必要不可欠な活動のチェック項目をまとめたハンドブックを作成したが、今年度はさらにA製薬会社の営業所のテレワークの実態調査を継続して行い、テレワークの効率的活用がどのように営業活動に影響をあたえるかの調査を実施した。A製薬会社では営業員に在宅勤務が全面的に適用されているが、インターネットを効果的に利用している営業所と、十分に活用されていない営業所の営業成績の比較を行い、特に在宅勤務の場合、情報通信技術の積極的な活用が営業成果に直接的に関係することを明らかにした。 第二の研究はウエッブ上で人材開発を行う、セルフアセスメント、ジョブサーチ・マッチングの仕組みの開発である。自分自身のスキル、コンピタンシー、性格・資質などをウエッブ上で、セルフアセスメントで把握し、それに見合った仕事を同じくウエップ上でサーチする仕組みを開発している。このためには、単に個人の要因をウエッブ上で検索できる要素に分解する研究が不可欠である。そのため、仕事のデータベースを構築するに際し、単に仕事の役割の分析をおこなうのではなく、コンピンタンシー、必要とされるバリュー、スキルといった各要素で把握し、それをもとに仕事のデータベース構築をおこなう研究を実施してきた。このような一連のプログラムは、企業主導で個々人のキャリアを開発するの従来のアプローチに対して、個人が自己責任で個人のキャリアを開発するアプローチへの重要なパラダイム変革である。
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[Publications] 花田 光世: "21世紀の人事、組織戦略"労務研究. Vol.52 No.2. 14-31 (1999)
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[Publications] 花田 光世: "働きがいトライアングルモデルを提唱する"人材教育. 8月号. 16-21 (1999)
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[Publications] 花田 光世: "組織求心力と自己責任の確立"経営者. 8月号. 6-11 (1999)
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[Publications] 昆野 安里子: "情報通信技術を活用した新しい働き方の創造"産業組織心理学会第14回大会発表論文集. 大会14号. (1999)
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[Publications] 昆野安里子、吉澤康代、羽柴秀俊、花田光世: "医薬品企業におけるテレワークマネジメント"テレワーク学会第2回大会発表論文集. 大会2号. (2000)