1997 Fiscal Year Annual Research Report
学習障害児の内発的動機づけを支援する教育的手法の開発
Project/Area Number |
09551002
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
川村 秀忠 秋田大学, 教育学部, 教授 (30000277)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 淳 秋田大学, 教育学部, 助教授 (30261647)
|
Keywords | 学習障害 / 人間化アプローチ / 内発的動機づけ |
Research Abstract |
当研究の目的の一つは,小学校中学年期・高学年期にあたる学習障害児の内発的動機づけが学習困難の改善に及ぼす影響について究明することである。もう一つの究極の目的は,彼らの内発的動機づけを援助・支援する教育的手法の在り方を究明することである。具体的には,交流感・有能感・自己決定感を充足させるために大切なものだと考えている約30の手立ての内のどれが重要であるのかを究明することである。 平成9年度には,4名の研究協力者(小学校の言語障害特殊学級の担当教員)及び他の7名の専門家(大学・教育センター等の研究者)と協同で,5名の学習障害児を研究対象児として特定し,彼らのための第1期授業計画を作成した。その上で,作成した授業計画に準拠して,人間化(personalization)という教育的視点に立って,学習困難に応じた第1期授業を展開し,その評価を行った。 また,それぞれの第1期授業場面で各研究対象児の内発的動機づけを援助・支援するために,各研究協力者が講じた交流感・有能感・自己決定感の充足手立ては,どの程度のものであったのかという評定を行った。今後,この評定結果を統計的に処理し,小学校中学年期・高学年期の学習障害児の内発的動機づけを援助・支援するための教育的手法としては,何が重要であるのかを解明したい。なお,平成10年度にも,同様の研究過程を踏まえることで,内発的動機づけを援助・支援するための教育的手法のより一層の解明を図りたい。
|