1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09551004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 泰 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60114708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 望 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20000185)
岸野 洋久 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00141987)
丸山 真人 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (40209705)
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Keywords | 地域社会 / コミュニティ / 豊かさ / 高齢化 / まちづくり / 事業評価 / 過疎と過密 / 町内会 |
Research Abstract |
2度のオイルショックとバブルの崩壊を経験して、大きく変化し多様化した、豊かさをめぐる地域間葛藤と価値変容の様相を明らかにすることを目的として、熊本県阿蘇郡小国町、東京都目黒区、長野県下水内郡栄村でのフィールド調査をおこない、それぞれのコミュニティにおける、過疎と過密、高齢化と小子化、ジェンダー問題などについて実証的に研究を進め、現代日本の地域社会における豊かさと貧しさの多元的様相について研究成果をあげた。 東京都目黒区の調査においては、5月から6月にかけて、目黒区在住の30歳以上の区民1,000人を対象に、「都市の家族・コミュニティと福祉社会」という質問紙調査を実施した。質問は、町会や自治会活動などの地域との関わり、人生の出来事とその影響、社会支援、介護における公的サービスなどを中心とした。これと併せて、町会・自治会や福祉施設、社会福祉協議会などで精力的に聞き取りを行い、現代の都市コミュニティの実態の把握につとめた。 熊本県阿蘇郡小国町、長野県下水内郡栄村の調査においては、それぞれの地域の地域振興の柱となるいくつかの事業に着目し、まちづくり条例をとおした住民自治の実践例の事例研究(小国町)や、地域経済の振興をめざす、「田づくり事業」、町営スキー場開発の例(栄村)、地熱発電の導入やグリーンツーリズムの本格的な試行の試み(小国町)について詳しく聞き取り調査をおこない、住民がいかにして自治と参加を通して、生活のサステナビリティ向上をはかることができるか、そのためのしくみづくりとしてどのような手法が有効であるかを、<評価(evaluation)>の視点から、分析した。
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Research Products
(1 results)