1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09552002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
土井 政和 九州大学, 法学部, 教授 (30188841)
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Keywords | 更生保護 / 社会内処遇 / 更生保護基本法 / 東京ルール / グロニンゲンルール / 犯罪者予防更正法 / 執行猶予者保護観察法 / 保護観察 |
Research Abstract |
本研究では、我が国の更正保護法規を抜本的に見直し、更生保護の基本構造を理論的に体系化し、更生保護基本法の骨子を策定することを目的とする。平成10年度は、以下の作業を予定していたが、基礎資料が整い検討が進みつつある。 (1) 更生保護関係立法に関して、保護局内部で行われてきた準備作業、そよびそこで討議されてきた内容に関する資料の収集と整理を行うことにしていたが、この点は、法務省保護局および法務図書館に出向き、一定の資料の収集を行うことができた。 (2) 国際基準の制定過程資料およびその後の基準運用マニュアルの収集については、まだ十分な収集ができていないが、グロニンゲンルール、および東京ルールのコンメンタールを入手し、検討中である。 (3) 諸外国の更生保護法制に関する資料の収集は、特にドイツ語圏を中心に行っている。英米、フランス、北欧、オーストラリアについては、保護局においても精力的に収集紹介および検討がなされており、翻訳資料も公刊されつつあるが、これらも収集した。 (4) インターネットを利用した諸外国の更生保護機関との情報交換は、未だ実現できていないが、98年8月-9月に開催された国際犯罪学会に出席し、情報交換ができたことは研究遂行上大きな刺激になった。 なお、我が国の更生保護実務関係者からの実務体験の聴取を行うことができたのも、有益であった。98年12月に論説「更生保護への期待」(更生保護99年1月号)を発表したが、この秋には、世界の更生保護思想に関する論文を更生保護50周年記念論文集に掲載の予定である。
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Research Products
(1 results)