1998 Fiscal Year Annual Research Report
観測データ処理における応用ウェーブレット解析の研究
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09554002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山田 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90166736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 メイ 日本IBM, 東京基礎研究所, 副主任研究員
佐々木 文夫 鹿島建設, 情報システム部, 主査
榊原 進 いわき明星大学, 理工学部, 教授 (70196062)
石岡 圭一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (90292804)
薩摩 順吉 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70093242)
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Keywords | ウェーブレット解析 / データ解析 / 画像処理 / ドップラーレーダー / 時間-周波数解析 / 1 / fスペクトル / 地震加速度 / 音声信号処理 |
Research Abstract |
速度場などの場の特性を特に時間-周波数特性あるいは場所-波数特性をウェーブレット解析によって扱い、統計性質を調べる手法を議論した。このようなウェーブレットによる時系列解析例として、強風データ、乱流データ、および地震加速度データをとりあげ、雑音除去・信号分離・微小変動の統計特性・データ修正などを実行する手法を示した。これは時間-周波数面において局在する事象を直交ウェーブレット展開における展開係数に対応させ、時間-周波数面におけるデータ操作が可能となることを利用するものである。これによって、異なる事象の混合時系列を時間-周波数面において分離することが可能になり、例えば異なるスペクトル形をもつ2つの事象を分離し混合比などを議論できる場合がある。さらにこのような統計特性解析手法を計算機ネットワーク上の統計解析に応用し、パケット往復時間の時系列において、ウェーブレット展開係数の確率分布が引き延ばされた指数関数形となる場合があることを見い出した。この分布はパケット通過距離が大きくなる場合に出現する傾向のあること、またこの分布形の出現と1/fスペクトルの出現との間に強い相関が存在することを見い出した。またウェーブレット展開を地球規模大規模流体現象のデータに適用し、外向き長波放射データのウェーブレット解析によって対流の特性を調べた。機械工学における測定データに含まれるノイズの影響を除去するためにウェーヴレット解析を利用した.さらに、音声のウェーブレット解析および画像・曲線の多重解像度解析の工業的応用を調べた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Yamada: "A statistical property of pacbet round-trip times in the Internet" Advances in Performance Analysis. (to appear).
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[Publications] M.Yamada: "Wavelet analysis of atmosphericluind,turbulence fluid and seismic acceleration data" Wavelets and their applications,SIAM. 101-138 (1998)
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[Publications] Mei Kobayashi: "Wavelet-Based Time-Frequency Analysis" Proc.of EMAC '98(Keynote paper). 23-30 (1998)
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[Publications] 榊原進: "ウェーブレット変換の基礎(1)(2)" Journal of Signal Processing. 2-3,4. 187-193,268-275 (1998)
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[Publications] S.Sakakibara: "A Wavelet-Based Technique for Reducing Noise in Laboratory Data" Wavelets and their applications,SIAM. 25-44 (1998)
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[Publications] 遠藤智子: "衝撃吸収エネルギーの測定におけるウェーブレット解析" 日本機械学会論文集C. (to appear).