1997 Fiscal Year Annual Research Report
単結晶ダイヤモンドアンビル製マルチアンビル高圧装置の試作
Project/Area Number |
09554026
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大谷 栄治 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60136306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 仁 トライエンジニアリング株式会社, 機械設計担当
鈴木 昭夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20281975)
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Keywords | 単結晶ダイヤモンドアンビル / キュービックアンビル / サファイア製アンビル / ルビー蛍光法 / 顕微ラマレ分光装置 |
Research Abstract |
本年度においては、単結晶ダイヤモンドをアンビル材に使用したキュービックアンビルを試作した。この装置は30トンの一軸プレス、超硬合金製のキュービックガイドブロック、6つの単結晶ダイヤモンド製のアンビルからなり、小型精密手動ポンプで加圧することができる。単結晶ダイヤモンドは0.25カラットで一辺3.5mmの四角錐台の形状をし、アンビルの先端は一辺1mmの正方形である。この装置を用いて高圧でのラマン分光法を行うために、装置にレーザー光を導入し、反射光を取り出すための穴を超硬製キュービックガイドブロックにつけている。また、X線その場観察実験を可能にするように、X線計測用の光路をつけている。この装置を放射光源に設置し、X線その場観察実験も計画中である。単結晶ダイヤモンド製のアンビルとともに、予備実験用として単結晶のサファイア製のアンビルも試作した。装置はすでに完成し東北大学理学部に設置され、圧力発生実験に着手されている。現在のところ予備実験としてサファイア製のアンビルを組み込み圧力の発生実験を継続中である。圧力計測にはルビー蛍光法を採用している。ルビーの蛍光を計測する方法としては、別途の研究費で導入した顕微ラマン分光装置を用いてアルゴンレーザーからの単色光を導入し、生ずる蛍光を測定することを試みている。現在、試作した高圧装置と顕微ラマン分光装置を一つのシステムに組み込み、能率よく測定作業が行えるシステムの作成作業を行っている。
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[Publications] 大谷栄治: "地球惑星内部における水の役割" 高圧力の科学と技術. 6. 30-35 (1997)
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[Publications] 大谷栄治: "超高圧下での元素分配からみた初期地球の分化" 火山(特別号). 42. S267-S274 (1997)
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[Publications] 大谷・久保・鈴木: "プルーム内部で何がおこっているのか:超高圧実験から見たプルームテクトニクス" 科学. 67. 534-542 (1997)
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[Publications] E.Ohtani, H.Yurimoto, S.Seto: "The element partifioning between metallic liquid,siliceteliquid,and lower mantle minerels : Imphcations for core-formation of the Earth" Phys.Eanth Planet.Inter.100. 97-114 (1997)