1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09554032
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 英夫 東北大学, 薬学部, 教授 (30111454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 聡 東北大学, 薬学部, 教務職員 (90281980)
三浦 隆史 東北大学, 薬学部, 講師 (30222318)
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Keywords | 紫外ラマン分光 / 顕微ラマン分光 / 細胞構造 |
Research Abstract |
これまでの技術的蓄積を活用し、かつ、最新の技術発展を積極的に取り入れることにより、細胞構造解析に充分応用できるだけの感度と分解能を有する実用的な紫外光励起顕微ラマン分光システムを製作することを目的に、以下の現有の顕微ラマン分光計に以下の改良を行った。 1. 空間分解能を大幅に向上させるために、共焦点光学配置を採用し、かつ、散乱光を効率よく集め、分光器までに導く間の損失を最小にするため、紫外アクロマチックレンズや特殊コーティングミラーを活用し、現有の紫外顕微鏡の改良を行った。 2.顕微鏡像モニター用のテレビカメラは、蛍光板を挿入することにより紫外光でもモニターできるようにした。 3.紫外用超高感度CCD検知器システムを購入し、現有の紫外分光器に設置して、検知システムの最適化を行った。 4.上記紫外顕微鏡・集光部と分光・検知部、および現有の連続発振紫外レーザーを組み合わせ、高性能紫外顕微ラマン分光システムを試作した。 5.蛋白質、核酸などの試料を対象にスペクトル測定を行い、空間分解能、スペクトル分解能、偏光特性、明るさなどの基本性能の評価と改良を行った。 次年度は、細胞内の小器官の構造や特定生体成分の細胞内分布、およびそれらの動的過程の解析への応用を行い、細胞構造を分子構造レベルで解析するための有力な新規測定法として紫外顕微ラマン分光法を確立する予定である。
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