1999 Fiscal Year Annual Research Report
フラキノシン類の一般的な化学合成経路の開拓と新規抗腫瘍化合物の創製への展開
Project/Area Number |
09554045
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 啓介 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90162940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 克己 三共株式会社, 活性物質研究所, 副主任研究員
大森 建 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50282819)
松本 隆司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70212222)
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Keywords | フラキノシン / 抗腫瘍化合物 / 化学合成 |
Research Abstract |
フラキノシン類は放線菌の二次代謝産物として見出された刹細胞性の抗生物質である。その合成にあたっては、三連続不斉中心の立体選択的構築、多置換芳香族骨格の位置選択的構築、さらに立体障害のある芳香族、脂肪族部分の結合等が問題となる。10年度までの研究で、これらの問題に一応の解決法を見出し、フラキノシンD、フラキノシンA、フラキノシンB、さらにはフラキノシン類のなかで最も優れた活性を持つと報告されているフラキノシンHの天然型光学活性体の全合成を達成することができた。本年度の研究では、各化合物を活性評価のために十分に供給するため、合成法の洗練化を行った。また、実際に各化合物の活性試験を行った。さらには、優れた活性を持つ非天然類縁体の創製に向けて、その設計の指針を得るべく、種々の合成中間体の活性試験を行い、天然物に匹敵する優れた活性を持つ化合物を見出すことに成功した。
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