1999 Fiscal Year Annual Research Report
香り識別センサの検討とミカンの香り識別システムの開発
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09555025
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
藤本 晶 和歌山工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (10238610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 純二郎 和歌山工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (90280429)
高木 浩一 和歌山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (60111077)
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Keywords | 酸化第二錫 / ガスセンサ / 分子軌道法 / 臭いセンサ |
Research Abstract |
これまで種々のアルコールおよび水素分子に対するSnO_2ガスセンサの過渡応答および定常応答特性を調べ,臭い分子自身の分極率や超分極率の違いによってセンサの応答が異なること,およびこのことを利用した臭いの識別が可能であることを明らかにしてきた。臭いやガスの種類によるセンサ応答の違いの機構をさらに詳しく調べるため,平成11年度は主として計算機上でSnO_2クラスター表面と種々のガス分子との反応過程のシミュレーションを行った。計算手法としては,計算時間が短く比較的精度の高いと言われている半経験的分子軌道法を用いた。作製したクラスター計算から,バルクのSnO_2はルチル構造で,Sn原子の回りを6個のO原子が囲んでいるが,(001)表面では4個の,また(100)表面では5個のOが囲んでいる状態が最も安定であることが示された。求めた安定なSnO_2表面に水素,メタノール,エタノールの分子を接近させたときの系の生成熱を計算し,その反応性を評価した。その結果エタノール分子はSnO_2(100)表面と反応するが,他は反応しないこと,またこれらの分子の分解種であるH,CH_3,CH_3CH_2は(001)表面と反応し,電荷が移動することが示された。またSnO_2表面にO_2分子を吸着させておくと,メタノールは吸着されたO_2分子を介してSnO_2表面と反応することが明らかになった。現在までのところこれらの計算結果は,これまでの実験結果と必ずしも一致していないが,SnO_2センサと臭い分子との反応機構の解明に種々の知見を与えた。今後クラスター構造の最適化,(001),(100)以外の表面との臭い分子との反応等を考慮することにより,シミュレーションをより現実に近づけてゆく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤本晶,金島岳,林純二郎,高木浩一,奥山雅則: "半導体ガスセンサの表面反応の解析"和歌山工業高等専門学校研究紀要. 第34号. 9-13 (1999)
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[Publications] T. Kanashima, A. Fujimoto and M. Okuyama: "Theoretical Analysis of Methanol and Hydrogen Adsorptions on SnO_2 by Molecular Orbital Calculation"The 10^<th> International Conference on Solid-State Sensors and Actuators, Digest of Technical Papers. Volume 1. 154-157 (1999)
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[Publications] 金島岳,藤本晶,奥山雅則: "SnO_2表面へのアルコールとその分解種吸着の分子軌道法による検討(II)"1999年(平成11年)秋期 第60回応用物理学会学術講演会 3a-ZK-4/II,講演予稿集. 第II分冊. 528 (1999)
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[Publications] 金島岳,藤本晶,奥山雅則: "SnO_2(001)おおび(100)表面への水素およびアルコール吸着の分子軌道法解析"電気学会化学センサシステム研究会(平成11年9月),電気学会研究会資料. CS-99-28〜42. 67-72 (1999)
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[Publications] 藤本晶,金島岳,奥山雅則: "水素および種々のアルコールに対するガスセンサの応答特性"電気学会センサマイクロマシン準部門平成11年度総合研究会(平成11年11月),電気学会研究会資料. PS-99-1〜16. 1-6 (1999)
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[Publications] A. Fujimoto: "Response of smell sensor for alcohol gases"8^<th> International Meeting on Chemical Sensors. (発表予定). (2000)