超高温変位計の試作とこれを用いたセラミックスの高温クリープ・疲労寿命予測法の開発

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09555034
• Research Institution: Yamaguchi University
• Principal Investigator: 幡中 憲治 山口大学, 工学部, 教授 (60026193)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 北岡 隆 島津製作所株式会社, 試験計測事業部, 技術部エンジニア ; 大木 順司 山口大学, 工学部, 助手 (80223965)
• Keywords: 超高温変位計 / セラミックス / 高温クリープ / 疲労 / 寿命予測

Research Abstract

本年度は、窒化けい素セラミックスの高温引張り試験および引張圧縮繰返し疲労試験を超高温下で実施した。そして、昨年度までに開発した超高温用変位計で試験片平行部の微小変位を計測することにより、上記試験条件下でのこの材料の応力-ひずみ応答を明らかにした。加えて、MGC(Melt Growth Composite)材料の高温引張圧縮繰返し疲労試験を実施し、この材料の疲労強度についても調査を行った。得られた結果を以下に要約する。
(1)1300℃での引張試験より、窒化けい素セラミックスの応力-ひずみ応答は顕著な応力速度依存性を示し応力速度の低下に伴い高温クリープ変形の影響が強く現れることがわかった。
(2)1300℃での引張圧縮繰返し疲労試験より、窒化けい素セラミックスは非弾性応力-ひずみ応答を呈することがわかった。また、1サイクル中に生じる非弾性ひずみ幅は繰返し負荷過程の進行に伴い徐々に減少し、繰返し硬化挙動を示した。加えて250時間高温保持後、繰返し負荷を与えた際に生じる非弾性ひずみ幅は、高温保持を行わない場合のそれより小さくなることがわかった。
(3)1400℃での引張圧縮繰返し疲労試験により、MGC材料のS-N曲線を明らかにした。そして、MGC材料の疲労強度は1400℃において1300℃におけるより疲労強度が低下することがわかった。